『あなたがここにいて欲しい』[中村航/角川文庫]【amazon ・ boople ・ bk1】
『フラン学園会計探偵クラブ Report.1』[山田真哉/角川文庫]【amazon ・ boople ・ bk1】
『つぼみの魔女*アナベル 弟子の種の見つけ方』[朝戸麻央/角川ビーンズ文庫]【amazon ・ boople ・ bk1】
『悪魔のソネット ラストダンスは永遠に』[栗原ちひろ/角川ビーンズ文庫]【amazon ・ boople ・ bk1】
『身代わり伯爵の誓約』[清家未森/角川ビーンズ文庫]【amazon ・ boople ・ bk1】
『でかい月だな』[水森サトリ/集英社文庫]【amazon ・ boople ・ bk1】
『戦国恋歌 眠れる覇王』[阿部暁子/集英社コバルト文庫]【amazon ・ boople ・ bk1】
『魔王は甘くささやく』[瀬川貴次/集英社コバルト文庫]【amazon ・ boople ・ bk1】
『サクリファイス』[近藤史恵/新潮文庫]【amazon ・ boople ・ bk1】
『ザ・ジャグル1 汝と共に平和のあらんことを』[榊一郎/ハヤカワ文庫JA]【amazon ・ boople ・ bk1】
『蒼空時雨』[綾崎隼/メディアワークス文庫]【amazon ・ boople ・ bk1】
『ガーデン・ロスト』[紅玉いづき/メディアワークス文庫]【amazon ・ boople ・ bk1】
『お茶が運ばれてくるまでに―A Book At Cafe』[時雨沢恵一/メディアワークス文庫]【amazon ・ boople ・ bk1】
『空の彼方』[菱田愛日/メディアワークス文庫]【amazon ・ boople ・ bk1】
『Replace』[柏枝真郷/幻狼FANTASIA NOVELS]【amazon ・ boople ・ bk1】
『百姓貴族』[荒川弘/WINGS COMICS]【amazon ・ boople ・ bk1】
『坊主DAYS』[杜康潤/WINGS COMICS]【amazon ・ boople ・ bk1】
『蜜柑次郎1』[双葉よう/BLADE COMICS]【amazon ・ boople ・ bk1】
『高杉さん家のおべんとう1』[柳原望/MFコミックス]【amazon ・ boople ・ bk1】
『林檎の庭の秘密』[サラ・アディソン・アレン/ハヤカワ・イソラ文庫]
表紙の写真がちょっと良い感じだったので、購入してみた1冊。ジャンルは、作者曰く「南部風フライド・マジックリアリズム」だそうです。
物語の舞台となるのは、アメリカ南部の町バスコム。古い家系に関する数々の不思議な伝承が「そういうもの」として信じられているこの町で、「不思議な才能がある」ウェイヴァリー家のクレアは、遠縁にあたる老女エヴァネル以外とは親しく付き合うこともなく、一人静かに暮らしていた。本人としてはそれなりに満足のいく穏やかな生活を送っていたクレアだったが、ある日、10年前に家出した妹シドニーが幼い娘を連れて帰ってきたことから、彼女の周囲にもさざ波が起きて……というのがおおまかなあらすじ。
まず、日常の中に当たり前のように「不思議」(そこまで常識とかけ離れたものではない)が受け入れられている町、という設定がとてもツボだった。なんとなく連想したのは「ぶたぶた」シリーズとか「カラクリ荘」とかあのあたり。『林檎~』はロマンス成分の比率も高いので、味わいはかなり違いますが。なんというか、しっとりゆったりな雰囲気。
物語の主軸はクレアとシドニー、隔意のあった姉妹が互いを認めて新しく絆をつくる過程と、それぞれのロマンスになりますが、同時に彼女たちに関わる人々の姿も適宜描かれていきます。彼らが互いに影響を与えあい(ときに町に伝わる「不思議」に後押しを受けながら)ゆっくりと変わっていく過程が、大げさなものではなくて、なんかいいなぁ、という感じだった。
うーん、上手く表現ができないのがとてももどかしいですが、ほっと優しい気分になれるとても素敵な物語でした。解説で紹介されている2作目3作目もなかなか面白そうなので、そのうち翻訳されると良いなぁ。
1001購入メモ(その2)。
『掘割で笑う女 浪人左門あやかし指南』[輪渡颯介/講談社文庫]【amazon ・ boople ・ bk1】
『林檎の庭の秘密』[サラ・アディソン・アレン/ハヤカワ・イソラ文庫]【amazon ・ boople ・ bk1】
『パリは恋と魔法の誘惑』[ケイティ・マカリスター/ハヤカワ・イソラ文庫]【amazon ・ boople ・ bk1】
『バカとテストと召喚獣』[井上堅二/ファミ通文庫]【amazon ・ boople ・ bk1】
『バカとテストと召喚獣2』[井上堅二/ファミ通文庫]【amazon ・ boople ・ bk1】
『ひとつ灯せ 大江戸怪奇譚』[宇江佐真理/文春文庫]【amazon ・ boople ・ bk1】
『夜魔 ‐奇‐』[甲田学人/電撃文庫]【amazon ・ boople ・ bk1】
『テルマエ・ロマエ I』[ヤマザキマリ/BEAM COMIX]【amazon ・ boople ・ bk1】
『デュラララ!! 1』[茶鳥木明代/Gファンタジーコミックス]【amazon ・ boople ・ bk1】
『珈琲時間』[豊田徹也/アフタヌーンKC]【amazon ・ boople ・ bk1】
『幻想綺帖 二 玉藻の前』[波津彬子/眠れぬ夜の奇妙な話コミックス]【amazon ・ boople ・ bk1】
その他、ダイエット関係や趣味の勉強関係、レシピ本も購入。
『テルマエ・ロマエ』はふらふらしてるときに見かけたレビューが面白そうだったのでぽちった。到着が楽しみー。
『デュラララ!!×7』[成田良悟/電撃文庫]
池袋を舞台に、それぞれ何かがキレた連中が繰り広げる群像劇7巻。今回は小休止で、池袋の平和な(?)日常を扱ったエピソード4編を収録した短編集。
今回は微妙にリンクはありつつも各話が独立した話なので、気楽に楽しめた感じ。正直、最近の風呂敷広げまくり&殺伐泥沼&非日常に寄りすぎな本編よりもこういう日常と非日常がぐらぐら揺れながらある程度釣り合ってる(油断してるとひっくり返る)ノリのほうが好きだなぁ。
内容としては、1巻以来久しぶりに焦点が当たった矢霧姉弟と美香の話、粟楠組の赤林の話、静雄と前回エピソードで彼と縁を持ったヴァローナと茜の話、そしてセルティと新羅の話。全部読み終わって、「ああそういえば、『歪んだ恋の物語』というキャッチコピーだったなぁこのシリーズ」と思いだすなどした。
中でもトップクラスに歪んでるというか病んでる!と思ったのは矢霧姉と美香。誠二もたいがい変人なのに、二人が強烈なのでわりと常識人に思えてくるという。あと、前回初登場の赤林さんは、意外と良い味出してるキャラでした。過去の因縁からすると、本編でも刀関係に関わってくるんだろうか。シズちゃんは台詞だけ聞いてるとモテモテでした。実際は物騒な方向にモテモテなわけですが……まぁ、シズちゃんなら大丈夫だ(何が) あと、毎回のことながらトムさんの対人スキルの高さは地味に輝いてる。そしてセルティたちのいちゃいちゃぶりに、もはやこの二人ただの馬鹿ップルだなぁとなんとも生温かい目になりました。
さて、そんな平和な一日も終わり、またもや池袋では悪意を持った人間たちの暗躍が始まりそうで。次の巻はどんな展開になる事やら。
『浪華疾風伝あかね 壱 天下人の血』[築山桂/ポプラ文庫ピュアフル]
昨年N○Kで連続ドラマ化もされた「緒方洪庵浪華の事件帳」他、時代小説分野で近年活躍されている作者さんの新作。普通に面白い伝奇時代小説だったので、感想を書いてみる。
大坂夏の陣から八年。落城の際、真田幸村の嫡男・大助とともに落ち延びた豊臣の姫君・茜は、混乱の中で生き別れた弟の消息を求めて復興著しい大坂の町に足を踏み入れた。目立たぬように、と心がけていた彼女だが、ある日思わぬ騒動に巻き込まれて……というのが序盤のあらすじ。
とりあえず、序章の惨劇で、○○が悪役なのがちょっと珍しいなーとか思っていたら、本編開始後は序章の影が全く見えなくて、一瞬あれれ?となりました。さらに読み進めると「ああ、なるほど。こういう設定だからの演出か」と理解しましたが。
登場人物について。主人公の茜は、8年間の潜伏生活で文字通り泥を齧って生き延びたという過去は哀れに思うし、基本的に真面目な良い子だとは思うのだけど、今回の展開が展開だったことも手伝ってかインパクト弱めかな……。まぁ、終盤の意外な展開で成長フラグが立ったので、次巻以降期待してます。その他は、茜のお相手候補?の男性二人はそれぞれクセがありそうだなぁとか、お龍は箱入り娘だから力は足りないけれど良い子だなぁとか、腹に一物も二物もありそうな鴻池父や寺嶋老人が良い味出してるなぁとか、そんなことをつらつらと。
全体的には1巻目ということもあって、登場人物紹介編という感じかと油断してたら、終盤でそれまでの認識をひっくり返す爆弾投下。そういう展開でくるのか!とここでぐっと話にひきつけられた。何が真で何が嘘か、情報が足りないだけにまだ判断はできませんが……これから先どういう風に話が展開していくのか、とても楽しみ。
……ところで甲斐は某楽人一族関係の人という理解でよろしいか。よろしいですね。(自己完結)