宮城谷昌光氏の『三国志』続刊が今月から発売されはじめます。
……と、いうことはですよ。
記憶に間違いがなければ、ほぼ同じ期間連載している酒見賢一氏の『泣き虫弱虫諸葛孔明』もそろそろ1巻分ストック溜まってるってことですよね!(やたら目を輝かせつつ)
まぁ、途中で休載とかもあったような気がしますから多少は誤差があると思いますけど。でも、年末ぐらいに発売されたら嬉しいなぁ。
『ボトルネック』[米澤穂信/新潮社]
2年前に事故死した恋人を弔っていたリョウ。ふと眩暈に襲われ、気づけば「自分が産まれなかった世界」にいた。リョウの世界では生まれてこなかった姉がいるこの世界には、街並や社会に大した違いはない。だが、やはりところどころ違う部分がある。リョウは姉と共に「間違い探し」をすることになるのだが……。
米澤氏の新作は、ミステリ成分を含む青春小説(甘さなし)、というところでしょうか。
「姉」であるサキのいる世界とリョウのいる世界の相違を生み出したのは、ほんの少しの行動の差。想像力と行動力に溢れるサキと共に行動するうち、嫌でも見えてくるその差を、淡々と受け止めていたリョウの心中にそれでも積もっていく思い。それがついに表に出てくる終盤の展開が、エグイというか容赦ないなぁ、と。そして、最後の一文が極めつけに後味が悪い。彼のあの思考パターンであの状況になったなら、十中八九後押しされちゃっただろうなぁ……。
好みではないけれど印象には残る、なんとも苦い話でした。
『EDGE5 ~ロスト・チルドレン~』[とみなが貴和/講談社X文庫ホワイトハート]
心理捜査官(プロファイラー)・大滝錬摩の事件簿、2年1ヶ月ぶりの第5巻にしてシリーズ最終巻。
4巻終了時点ではかなり痛いエンディングしか想像できなかっただけに、とりあえずハッピーエンドといってもいいエンディングを迎えられたことに一安心、というところでしょうか。ただ、あとがきでも作者氏自身が書かれているように、これまでのシリーズで一番の見所だった犯人側の心理描写は物足りなかったです。最後の事件だけにどれだけのものが読めるだろうとワクワクしていただけに、なんだか拍子抜けしてしまったというか。犯人が抱え込まざるを得なかった不満や絶望、怒り等がまぜこぜになったドロリした深層心理の片鱗はうかがえたものの、あくまで表面部分を掠っただけという印象で。もう少し深くまで踏み込んだ描写があれば違ったでしょうが……個人的にシリーズで最高傑作だと思っている『毒の夏』の犯人の感情を超えなかったのがつくづく惜しい。
登場人物のその後については、まずは主人公である錬摩が過去に固執するのを止め、前向きに歩き出したことになんというか、ほっとした気分になりました。関連して、宗にも(いろんな意味で)おめでとう、と。ああそれにしても、あそこで出てきた「藤崎」はどこまで自分のことを知ってたんでしょうかねぇ……想像すると、ちと切ない。その他の登場人物については……やっぱり、彼女には驚きました、とだけ。あと、これまで思わせぶりに存在を仄めかしていた例の人に関しては、えええ、そんなオチあり?という思いとあー、やっぱりこの作品でファンタジーなのは「藤崎」だけかとなんとなく納得した思いと半々、というところ。あーそうそう、柚留木の扱いがかなり放りっぱなしで終わったことはやや残念でした。やはり思いっきりヘコますか何かの目に遭わせてやって欲しかったですよ。うん。
ともあれシリーズ全5巻、最後まで楽しませていただきました。次回作も気長に待たせていただきたいと思います。
ただいま。
帰ってきました。ついでに、簡単な旅行記を書いたので興味のある人はお読みください。
いろいろ大変でしたが、それなりに楽しい旅行で何よりでした。次に行くなら、友達と行くか一人で行くかしてのんびり観光したいですね。冬に温泉とか良さそう(うっとり)
それにしても、帰宅するなりbk1で新刊の注文をするあたり、我ながら結構病気だと思う。
はじめての台湾・その3。
さて最終日。2日目と同じく、太極拳見にいこうかどうしようかうだうだ悩んでましたが、せっかくだから見学へ。
とりあえず、車椅子のお爺さんまで座りながら太極拳のグループに参加されてたのには脱帽しました。
私も負けずに、最近運動不足解消のためにはじめたヨガ頑張ろうと思いました。この決意が続く事を祈ります(←微妙に他人事口調だし)
朝食後、空港に出発するまで時間があったのでさてどうしようという話に。
私一人なら交通機関利用してぶらぶら観光に行ったのですが、他の家族もいたのであまり遠出も出来ず。仕方がないので、近場のお店や公園で時間つぶし。
そうこうしているうちに咽喉が渇いたので何か飲もうという話になり、近くにあったカフェに。そのお店で私はタピオカ入りのミルクティー(Mサイズ)を頼んだのですが。出てきた商品を見た瞬間、「……間違って生ジョッキ頼んだ?」と呟いてしまうぐらいの量が出てきてビビリました。つーか、いくら咽喉渇いてたとはいえ、さすがに全部は飲み切れないかったよあれ。
時間が来たのでホテルに戻ってチェックアウト。途中で免税店に寄ったりしながら空港へ向かい、ガイドさんとお別れ。
離陸時間を待つ間、空港内のお店をウロウロと。本屋さんが何件かあったので懲りずに覗いてみたのですが、やっぱり古龍と梁羽生の作品がなくガッカリ。金庸は文庫サイズぐらいの本も置いてあったのに。わーん、贔屓だー(涙)
その後は特筆することもなく、10時過ぎ頃自宅に帰宅。なんだかんだで疲れていたようで、そのままばたんきゅー。
こうして、管理人のはじめての台湾旅行は幕を下ろしたのでした。