思い返せば5月。初めて友の会が大親友になってくれた(訳:SS席がご用意された)のに、感染症対策→緊急事態宣言に伴う公演中止(後日リスケジュール決定)・払い戻しとなり、新コロ絶対許さねえ……!と強く心に誓ったあの日からほぼ5ヶ月。席数減らされてるから難しいだろうなあと半分諦め気分だったのに、またもや友の会が微笑んでくれたので念願のSS席で観劇してきました! 以下、あまり難しいことは考えてない感想。
“宝塚月組「WELCOME TO TAKARAZUKA -雪と月と花と-/ピガール狂騒曲」を観た話。” の続きを読む
『京都烏丸のいつもの焼き菓子 母に贈る酒粕フィナンシェ』[古池ねじ/富士見L文庫]
バターと砂糖をたっぷり使った昔ながらの製法に和の食材を合わせた、京都烏丸の一風変わった焼き菓子店「初」。感じの良いかわいい女性店員と、愛想のない青年の菓子職人が営む小さな店に足を運ぶ人々の楽しいことも悲しいこともある平凡で豊かな日常と、お菓子を巡る短編集。
焼き菓子好きとしてちょっと興味を惹かれる美味しそうな表紙につられて購入。
なんだかんだ人気ジャンルなお仕事&食べ物ほっこり系の短編集かと思って読み始め、たしかにそういう要素もあったんですが、それだけじゃなく。収録されている4話とも、各話の視点人物の歩んできた時間や培った考え・想いに寄り添いながら、だからこそ彼・彼女の悩みに魔法のような解決が示されるわけではない。簡単に解決するものでもないわだかまりは、とりあえずそのままにしておいても人間は前に進んでいけるものだし、あるいは何かのきっかけでちょっとは歩み寄る余地が見つかるかもしれない。そんな感じで、綺麗事で終わらないどこかリアルな感触があるというか、多かれ少なかれ「わかるわー」となる短編集でした。
あと焼き菓子の描写がとても美味しそうで、「本当にこんな店あったら常連になるわー」と思いましたね。
最終話で少しお互いの事情に踏み込んだ菓子職人(兼店長)さんと店員さん。共に過ごした時間の分だけ良きコンビとなりつつある彼らの大切な店とお菓子が呼び覚ます、別の日常の物語をいつかまた読めたらいいな、と思います。
『わたしのお人形 怪奇短篇集』[瀬川貴次/集英社オレンジ文庫]
いかにもホラーっぽい表紙が目を引く、「ばけもの好む中将」シリーズの瀬川貴次氏の怪奇・ホラー系短編集。別名義含めた雑誌掲載作4編に書き下ろし3編を加えた計7編収録。
瀬川さんの短編集といえば、別名義(瀬川ことび)名義で出されていた作品が印象に残っていたので今回もそういう感じの作品集を想像していたのですが、ちょっと思っていたのとは違うテイストでした。別名義短編集は真面目に考えるとこわいシチュエーションでも不思議とユーモラスだったり、なんだかんだあってもラストは意外と後味悪くなかったりだったんですが、今回収録されている作品は、なんか微妙に気持ちの悪さが残る感じがありました。いや、ホラー・怪奇物としてはそれが普通だし、内容は悪くなかったんだけど。
気に入ったのは、やっぱりことび名義作品集に雰囲気が近かった「廃団地探検隊」と「私のお人形」「私のお人形 その後」かな。「私のお人形」読了後、表紙がほのぼの記念撮影に見えてくるのはきっと仕様(笑)
「謳う死神」@ほとり企画を配信観劇した話。
先月配信された演目「謳う芝浜」が事前に想像していたよりも楽しめたほとり企画さんの新作。以下、いつものように難しいことは何も考えてない、さらっとした感想。
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「謳う芝浜」@ほとり企画を配信観劇した話。
新型コロナの影響で各種イベントが自粛され、劇場も閉まって早数ヶ月。その間、過去公演の配信や無観客上演等、様々な方法で供給があったおかげでSTAY HOME期間もなんとかかんとか(精神的に)生き延びていました。そんな中、たまたま何かの演劇系情報で見かけたこちらの企画。「落語ベースの新作ミュージカル? 事前にお茶とお菓子を送ってくれる??? なんかよくわからないけど面白そう!」と、勢いで初日をぽちっと申し込み。以下、難しいことは何も考えてない観劇感想です。
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