『聞け、我が呼ばいし声 幻獣降臨譚』[本宮ことは/講談社X文庫ホワイトハート]

リアラ女神の加護のもと、精霊や幻獣が息づく世界。この世界の少女たちは、生まれたときから精霊に守られて育ち、月が満ちれば強大な「幻獣」が使役できるようになる。リスタル王国の辺境に住むアリアは、14歳になったある日幻獣との『契約の儀』を迎えることになる。期待と不安を胸に儀式に挑んだ彼女だが、その先には思わぬ運命が待ち受けていた。

 あとがきで影響を受けた&好きな作品として名前挙げられている作品がことごとく自分の好きなものだったので、とりあえず特攻してみた新人さんの作品。
 読んだ感想としては、文章のテンポがあまり合わず(具体的には三点リーダーが多すぎると思う)読んでて微妙にイライラしましたが、内容そのものはシリーズ1冊目としては無難な出来で、まぁ普通に面白かった、というところかと。
 主人公のアリアは年齢的なものもあってか時々子供っぽさが目に付きますが、周囲に忌避される存在となってしまっても(大巫女に希望を示されたことが支えになってるとはいえ)前向きに頑張る姿は好印象。彼女を守る3人の男性も、定番だけど良い男ぞろいでGood。
 で、作中での仄めかしやら何やらからアリアの立場がこのままで終わるはずはないだろうなーと思ってたら、案の定最後にどんでん返し。この先彼女がどういう運命を辿るのか……よりもまず、今回彼女に思いっきり侮蔑の言葉を投げつけた彼が次の巻でどういう態度に出るかがものすごく楽しみになりました(意地悪) あとそれから、あとがきによれば次の巻でもまだまだ登場人物は増えそうなので、魅力的なキャラクターが沢山登場してくれることをほんのり期待。特に格好良い姐さんの登場はものすごく期待。

作品名 : 聞け、我が呼ばいし声 幻獣降臨譚
    【 amazon , BOOKWALKER
著者名 : 本宮ことは
出版社 : 講談社X文庫ホワイトハート(講談社)
ISBN  : 978-4-06-255882-2
発行日 : 2006/6/2

『ガイユの書 薔薇の灰は闇に』[響野夏菜/集英社コバルト文庫]

 同じ容貌を持ちながらその他は全てにおいて正反対の「魔術主(マスター)」と「灰かぶり(ドルー)」の少女、そして彼女らと深く関わる人々の織り成す物語、「ガイユの書」第3巻。
 故郷を襲った異変の報に、婚約者のナーシア、そして今となってはポーシアを探す旅を一時中断して故郷に戻ったマイ。アーシアの言葉に自分が何者かを知りたいと願い、手がかりともいえるマイを追うポーシア。そんな二人を嘲笑うかのように傲岸不遜に振舞うアーシア。雪の降り止まぬ北の地で、それぞれを待ち受けていたものは……と、そんな展開。
 個人的に、マイの株が大暴落した巻でした。いや、いろいろありすぎて一杯一杯なのは分かるんだけど、それでも最後のユサーザへの態度が癇癪起こしたガキにしか見えなくて(だからといって、どういう態度とって欲しかったか、と聞かれるとまた悩むところなんですが……) まぁ、今後葛藤を乗り越えて改めて友誼を結んだらあっさり見直すと思います。
 それ以外では、ポーシアとナーシア、同じ容貌を持つ二人の関係が明らかに。登場人物たちの想像や推理で補われている部分も多々ありますが、これはやっぱり確定なんでしょうね。歪んだ鏡像である二人がこの世界にどんな波紋をもたらすのか気になります。あと、個人的に妙に気に入ってるユサーザの秘密が明らかに。それが元でマイと別れることになってしまうのですが、これですんなり退場とは行かないだろうし。その目的も含め、彼の今後にも注目ですね。
 次の巻はどうやら昔語になりそう。今回の冒頭でもほんの僅か語られた「魔術主」の始祖の人生が、現在のこの世界にどのように絡んでいるのか。あとがきによれば7月下旬には読めそうな4巻が楽しみです。

作品名 : ガイユの書 薔薇の灰は闇に
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著者名 : 響野夏菜
出版社 : 集英社コバルト文庫(集英社)
ISBN  : 978-4-08-600774-0
発行日 : 2006/6

第113回日商簿記検定・一週間前。

6/11実施なのですが、今度も懲りずに2級受けに行きます。「三度目の正直」なるか、はたまた「二度あることは三度ある」になるか。正直あんまり自信ないけど、あと1週間頑張ろう。そんなわけで、今週は更新滞る可能性が高いですが、あらかじめご容赦を。

休みはもらえた。

17日の米澤さんの講演会&サイン会、他に急用が入らなければ参加できそう。……あとはとにかく寝過ごさないようにしなければ(←何時まで寝る気ですか)

『風の王国 朱玉翠華伝』[毛利志生子/集英社コバルト文庫]

 唐代、異民族に嫁いだ文成公主の人生をベースにした物語、7冊目。今回は雑誌コバルトに掲載された短編及びコミックをまとめた短編集。
 あ、さり気(?)に今後の翠蘭の運命ばらしてる。ということは、やはりそうなるまでも書くってことなんでしょうか。……時期的なものもありますが、次巻のタイトルを見るに本編もそろそろターニングポイントになるのかな。
 それはさておき今回の短編集。朱嬰と翠蘭の出会いから吐蕃へ旅立つまでの話や、輿入れ前の行儀見習いで翠蘭が後宮に入れられていた時の話、そして本編2巻に絡んだ話。個人的お気に入りは「花の名前」(翠蘭が後宮にいた時の話) 例の有名人が出てきただけで嬉しかったですが、その彼女の描写がなかなか良い感じで。本編で登場することはないでしょうが、彼女が成り上がる過程を見てみたい気がしました。あと、本編2巻後のエピソードを描いた「凍れる月を踏んで」はしみじみ切ない話で、展開は読めるんだけどそれでもラスト付近はちょっとじーんとしました。コミックは個人的にはなくても良かったけど、密かに期待しているカップリングを押してくれてる(と思う)ので、やっぱりこれはこれであってもいいか、とも思ったり(←手前勝手)
 さて、来月にも新刊が予定されているようですが、果たして史実展開に突入するのか。いろいろ期待しつつ待ちたいと思います。

作品名 : 風の王国 朱玉翠華伝
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著者名 : 毛利志生子
出版社 : 集英社コバルト文庫(集英社)
ISBN  : 978-4-08-600769-6
発行日 : 2006/6