『やり直し令嬢は竜帝陛下を攻略中 1~2』[永瀬さらさ/角川ビーンズ文庫]

読書記録

ある「秘密」を知ってしまったがために、婚約者の王太子に捕らえられ処刑を言い渡された令嬢・ジル。脱獄を試みるも追い詰められ、神器で心臓を貫かれようとした、その間際。何が起こったのか、6年前、王太子との婚約が決まったパーティーに時間が戻っていた。王太子の求婚=破滅を避けるようと、とっさにジルが求婚した相手は、未来で最大の敵だったラーヴェ帝国皇帝・ハディスだったと、そんな導入で始まる物語。ちなみに、「小説家になろう」で連載中。(現在、第3部途中)

並外れた魔力を持ち、1度目の人生では「軍神令嬢」と畏怖されていたヒロインのジルが物理的にも精神的にも強くて素敵でした。彼女の「旦那様」ハディスは逆に心身ともにアンバランスなものの、締めるところはきっちり締める感じ。そんな彼らが、次第に利害だけでなく、相手個人に興味を持ち絆されていく過程にニコニコできてとても楽しい。
あと、ジルの精神が16歳のままなので忘れそうになるんですが、肉体的には現代の感覚だけでなく作中世界の感覚でもアウトな組み合わせ(ジルの肉体年齢10歳に対し、ハディス19歳)になっているので、そこから生じる周囲の誤解(?)がまた楽し。
そういうらぶこめ要素だけではなく、徐々に明らかになってくる作中世界の事情がまた面白い。「呪われた皇帝」ハディスが妻とする女性に求めていた絶対条件と、未来で憎悪に呑まれていた理由。ジルの時間が戻った理由。もしかしたら、そもそも彼女が命を落とすきっかけとなった「秘密の関係」にも関係しているのかもしれない神話の時代から続く竜神と女神の因縁に、ジルとハディス、そして1度目とは少し違う関係を結んでいる周囲の人々がどう立ち向かっていくのか、今後の展開が気になるところ。

余談ながら。ジルの人生やり直し前にハディス側で起きていたことの一部がWEBに掲載されているのですが、それがふつうにしんどくて、そりゃハディスも闇落ちしたくなるわ、という……。2度目では不幸フラグを片っ端から粉砕してくれているジルの頼もしさ・ありがたさがよく分かりましたとも、ええ。

作品名 : やり直し令嬢は竜帝陛下を攻略中
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著者名 : 永瀬さらさ
出版社 : 角川ビーンズ文庫(KADOKAWA)
ISBN  : 978-4-04-108963-7
発行日 : 2020/3/1

2021年、はじまってました。

今年もはじまってすでに10日経っていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

新コロの感染拡大やらなにやらがあって、なかなか気分的に落ち着かない日々が続いていますが、とりあえず、個人でできる限りの対策をとって、今年も一年健康に生き延びたいなあと思ってます。
そんなこんなで、今年も無理だけはしないように、ブログの月一更新を目標にのんびりやっていきますので、よろしくお願いします。

2020年の雑な振り返り。

全然年の瀬って感じがしないなあと思っている間に気がついたらもう大晦日でちょっと呆然としていますこんばんは。
まあなんと言いますか、今年は新型コロナの全世界的大流行によって、文字通り世界が一変してしまって。当初思い描いていたあれこれも思うように実行に移せず、楽しみにしていたイベントや舞台も大半が夢幻となってしまい、周囲との価値観の違いを随所で感じたりと、ストレスの多い一年になってしまいました。今年に関しては本当、ひとまず生き延びただけで偉かったと自分で自分を褒めておきたい。
以下、だらっと自分語り的な。
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宝塚宙組「アナスタシア」を観た話。

リスケジュールにより当初の予定から数ヶ月遅れで開演となった、宙組公演「アナスタシア」。
思い返せば4月。良席がご用意されていた同タイトルBW版の日本初演が新コロのせいで大阪公演全中止となり涙に暮れたあの日の悲しみを浄化するべく、観劇はよほどでなければ当面1公演1回or1日だけの自分ルールに特例を設けてA・Bパターンで2回観劇してまいりました。以下、あまり難しいことは考えてない感想。
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