「謳う芝浜」@ほとり企画を配信観劇した話。

新型コロナの影響で各種イベントが自粛され、劇場も閉まって早数ヶ月。その間、過去公演の配信や無観客上演等、様々な方法で供給があったおかげでSTAY HOME期間もなんとかかんとか(精神的に)生き延びていました。そんな中、たまたま何かの演劇系情報で見かけたこちらの企画。「落語ベースの新作ミュージカル? 事前にお茶とお菓子を送ってくれる??? なんかよくわからないけど面白そう!」と、勢いで初日をぽちっと申し込み。以下、難しいことは何も考えてない観劇感想です。
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「好きラノ2020年上期」に投票してみる。

いちせさん主宰の「好きラノ2020年上期」、参加させていただきます。

『茉莉花官吏伝 八 三司の奴は詩をうたう』(石田リンネ/ビーズログ文庫)
【20上ラノベ投票/9784047357808】
『新・霧の日にはラノンが視える』(縞田理理/新書館ウィングス文庫)
【20上ラノベ投票/9784403542183】
『有閑貴族エリオットの幽雅な事件簿』(栗原ちひろ/集英社オレンジ文庫)
【20上ラノベ投票/9784086803175】
『ツギネ江戸奇譚 ―藪のせがれと錠前屋』(佐倉ユミ/集英社オレンジ文庫)
【20上ラノベ投票/9784086803168】
『エリスの聖杯 2』(常磐くじら/GAノベル)
【20上ラノベ投票/9784815605612】
『巴里マカロンの謎』(米澤穂信/創元推理文庫)
【20上ラノベ投票/9784488451110】
『薬屋のひとりごと 9』(日向夏/ヒーロー文庫)
【20上ラノベ投票/9784074424207】
『腐男子先生!!!!! 3』(瀧ことは/ビーズログ文庫アリス)
【20上ラノベ投票/9784047360440】

あとで書き足すかもしれませんが、忘れないようにひとまず投票だけ。シリーズもの・続刊が6冊、単発はオレンジ文庫の2冊。
……あらためてみると、今回はあんまり対象作品読んでなかったなあ(そもそも本屋にもなかなか行けない状況だったから、店頭でのふらっと買いがない)
あ、今回対象の作品で、マルドゥック・アノニマス新刊と金星特急続編はまだ読めてないので保留(読めば面白いのはわかってる2冊) あと、電子オンリーのため投票できませんが、『女王の化粧師2』も面白かったです。

『有閑貴族エリオットの幽雅な事件簿』[栗原ちひろ/集英社オレンジ文庫]

幽霊男爵の通り名を持つオカルト事件に目がない有閑貴族エリオットと、自分を「人形」という美貌のボーイ(下級の男性使用人)コニー。彼らが社交界でのおしゃべりや伝手で舞い込んでくる不可解な事件や出来事を解き明かしていく、19世紀のロンドンを舞台にした連作形式のオカルト・ミステリ。

主人公のエリオットのからりと明るい性格が影響してか、「オカルト」や「19世紀ロンドン」という言葉から連想するイメージとはちょっと違う仕上がりになっているというか、一味ふた味加わってる感じが面白かったです。あと、エリオットが自然すぎるほど自然に「見える」ことを生かした作中のちょっとした仕掛けに、この話では「誰」が「そう」なのか考えるのも楽しかった。収録作は幽霊よりも生きてる人間のほうが悪質だなあとなる話が多め。個人的には収録作の中ではオカルト色強めの3話と当時の社会事情・常識も絡んでなんとも言えないやるせなさが残る4話が印象に残りました。

登場人物関係は、エリオットとコニーのどことなく共依存的な主従関係の行方が気になるところ。あと、エリオットの友人のヴィクターは堅物ではあれど自分には見えない存在にも礼儀を持って紳士的に接し(ようとし)ていたり、時代背景を考えると十分にいい人だよなあ……としみじみ。他、女性陣では小さな貴婦人レディ・リリアンとエリオットの従姉妹で女性冒険家のアレクサンドラ、エリオットに従う執事ふたり等、それぞれ魅力的で良かったです。アレクサンドラの冒険話、私も聞きたい。

エリオットの痛快な怪奇事件解決をまだまだ楽しみたいのももちろんですが、最終話で明らかになったコニーの背景事情を知ると彼がいつか独り立ちする日が来るまで見守りたい気持ちにならざるをえなかったので、続刊がそう遠くない未来に発売されることを期待しています。

作品名 : 有閑貴族エリオットの幽雅な事件簿
    【 amazon , BOOKWALKER , honto
著者名 : 栗原ちひろ
出版社 : 集英社オレンジ文庫(集英社)
ISBN  : 978-4-08-680317-5
発行日 : 2020/4/22

『カフェ飯男子とそば屋の後継ぎ~崖っぷち無職、最高の天ざるに出会う。~』[喜咲冬子/スターツ出版文庫]

相棒に裏切られてカフェ開業の夢が潰え自殺を考えていた青年・武士が、「死ぬ前に美味しい飯を食べよう」と入ったそば屋・ななせ庵で偶然小学生時代の友人・道久と再会したことで思わぬ方向に人生が転がっていくことになる――と、そんな導入ではじまる、人情(幽霊要素あり)物語みたいな一冊。

全体的に主人公含めた登場人物とその周辺が優しくていい話でした(諸悪の根源と第六話で出てきた彼女除く) 武士のどん底から徐々に再起動していく過程と、道久の先行き不透明な中でそれでも自分で進む道を考えている姿勢、どちらもそれぞれ応援したくなる感じ。読後、幽霊絡みはそのあたりとのやり取りを経て主人公の武士が徐々に意識を変えていく面もあったとはいえ、あえてそういう要素もってこなくても普通に生きてる人で良かったんじゃね?とちょっと首をひねったりもしましたが、まあこれは好みの問題ですね。美味しい料理でなんやかんやともてなし(?)して成仏させるのはちょっと面白かったし柴犬かわいいし。
あと、再開発の始まった地域の話なので商店街の今後についてもちょいちょい作中で触れられるのですが、そのあたりは割とシビアというかなんというかな感じだったので、今後良い感じに進んだらいいよねえ……。つーかいっそタツさんも加えて3人組んでお店やる方向に進んでも良いんじゃないかなーと思った。

ななせ庵の今後が気になるので、続刊あったら嬉しいなあ。諸悪の根源との対面は第六話の彼女みたいな感じだったら間違いなくイラッとするしあえて直接登場しない方向でも……いやでもうだうだ絡んでこられるとそれはそれで腹が立つしすぱっと決着つけてほしい気もするな……