神仙の末裔である少女・芦笙と、呪いによって妖魅へと変化しつつある青年・貴琅。「出会ってはならない」二人の出会いからはじまった、中華風異世界ファンタジー2巻目。
1巻に引き続き王道ベタな内容ではありましたが、作家さんの見せ方が上手いのか最後まで飽きずに楽しめました。ベタなばかりではなく、例えば今回主人公たちが対峙した妖魅・睡虎はなかなか味のある珍しい性格・動機設定がされていたりと、時々出てくる思わぬ演出がまた面白かったです。
登場人物も、2巻目になって段々それぞれの個性が出てきて良い感じ。特に縁は、基本的にシリアス調の話のなかでいい感じの息抜きになってるというか。本人としてはいろいろ真剣なんだろうと分かってるんですが、それはそれとしてやっぱりいいキャラしてるなぁと思います(笑) あと、ゲストキャラの仁はある程度読み進んだ段階でそういう存在なんだろうなーとは思っていたけど、やっぱり切なかったですね……。
さて、何とか危機を脱し、なし崩しに貴琅も加わった一行。しかし、力のある妖魅が立て続けに斃れたことで妖魅の間でも噂が流れつつある様子。芦笙と貴琅、思わせぶりに仄めかされる二人の運命がどういう風に絡んでいるのかも含めて、先の展開が気になるところ。
『オペラ・ラビリント 光と滅びの迷宮』[栗原ちひろ/角川ビーンズ文庫]
薬師のカナギと謎の詩人、元暗殺者の少女ミリアンの3人の旅路を綴ったシリーズ第5巻。
囚われた詩人を助けるため、帝都に乗り込んだカナギとミリアン。そこでは、思わぬ運命が彼らを待ち受けていた――という展開。毎回、このシリーズはいつからこんなに面白くなったのかと嬉しい疑問を感じるのですが、今回の話も期待に違わず、最後まで一気に読んでしまうぐらい面白かったです。巻を重ねるごとに鮮明な形になってくる世界設定は勿論、状況の変化によって動く登場人物たちの立ち位置や関係など、飽きさせてくれません。特に今回は、これまで脇役だと思っていた人が一転意外な役割を振られていて、驚きました。これまで行動を共にしていた人との関係も含めて割と気に入ってた人だけに、この先どうなっていくのか気になって仕方がないです。ハッピーエンドになって欲しいので、彼の奮闘に期待。
さて、皇帝の望みに対して詩人が告げた言葉は、世界にさらなる悲劇と混乱を約束するものなのか。「書くのに少し体力がいりそうな話」(あとがき談)という次巻で一体どんな展開が待っているのか、今から楽しみです。
4月1週目の購入メモ。
既に購入したものもありますが、まぁとりあえず。
『オペラ・ラビリント 光と滅びの迷宮』[栗原ちひろ/角川ビーンズ文庫]【boople ・ amazon】
『光の精煉師ディオン 旅立ちの朝は君と』[村田栞/角川ビーンズ文庫]【boople ・ amazon】
『旋風天戯 ~はかない想い~』[瀬川貴次/集英社コバルト文庫]【boople ・ amazon】
『桃仙娘々伝』[藤原美里/集英社コバルト文庫]【boople ・ amazon】
『されど月に手は届かず 魍魎の都』[本宮ことは/講談社X文庫ホワイトハート]【boople ・ amazon】
『バッカーノ! 1934 完結編 Peter Pan In Chains』[成田良悟/電撃文庫]【boople ・ amazon】
『冬の巨人』[古橋秀之/徳間デュアル文庫]【boople ・ amazon】
『連城訣(上) 菊花散る窓』[金庸/徳間文庫]【boople ・ amazon】
『連城訣(下) 雪華舞う谷』[金庸/徳間文庫]【boople ・ amazon】
『GOSICKs III -ゴシックエス・秋の花の思い出-』[桜庭一樹/富士見ミステリー文庫]【boople ・ amazon】
『戦国三好一族 天下に号令した戦国大名』[今谷明/MC新書]【boople ・ amazon】
コミック三国志マガジンvol.14。
うーん、今回は個人的にはvol.10に並んでイマイチ。
『火鳳』が盛り上がりつつある場面だったのと、『不是人』が掲載されたのが救いか。
次号は佐々木泉さんの魯粛シリーズもあることだし、楽しみにしています。
……ああそうそう、今回の『火鳳』で数コマだけ出てきた小姐。本格的に絡んでくるのはまだ当分先ですが、実は結構な重要人物(のはず)なので、そういえばこういう娘もいたなぁという程度でも覚えておくといいかもしれません。
まだ風邪ひき中。
今回の風邪はしつこいのか、随分マシにはなっているのですがなかなか完治してくれません。
うぅ、このさい微熱とか咳は我慢するから、声だけはさっさと元に戻ってくれないものか。(←現在完全に潰れているため、周囲との意思疎通がかなり困難になってる)