吸血鬼と人間の共存地帯『特区』を舞台にした吸血鬼と人間たちの物語、「BBB」シリーズ長編第7巻にして第2部完結編。
読書中も読了後も凄いの一言しか出てこなかったです。九龍側の綿密に練られた攻撃の前にどうしても後手に回っていく特区側。そして、遂に――という手に汗握る展開と、平行して描かれる各登場人物の意志に、最後までテンションは落ちることなくむしろ上がっていく一方で。いやーもうとにかく凄かったです。最高。
それにしても、特区側の被害の甚大さときたら。特に、いつかはこういう事態もありえるかと思っていたけど、それでもまだ当面は大丈夫と思っていた人々の退場には驚かされました(つーか、ザザは今回の件で頑張りすぎだってばちくしょうめ) それぞれの形で、それぞれの想いが受け継がれていく描写がなんとも言えません……。
さて、絶望的な状況ではありますが、ここからジローやミミコたちがどうやって挽回していくのか。「賢者」イブと「導主」アダム、対となる二人の血脈の願いは何か。などなど、気になることが盛りだくさんで、とにかく第3部が待ち遠しいです。
4月3週目の購入メモ。
調子がいまひとつ。
風邪ではなさそうなのですが、なんとなくだるさが抜けず。
疲労が溜まってるのかなぁ。
何日かゆっくり休みたいのだけど、無理な話だよね……(遠い目)
『冬の巨人』[古橋秀之/徳間デュアル文庫]
発売予定に名前が出てから1年余り、ようやく発売された古橋さんの作品。凍土を歩む巨人とその背で街を造り生活を営む人々の歩みの果てを描いた、どこか寓話めいたファンタジー。
同作者のケイオスヘキサ3部作に惚れこんでいる身としては、正直あまりの真っ直ぐさに物足りなくもありました。しかし、作者に対する先入観を取り払えば普通に面白かったかなーという感じ。もうちょっと分量があっても良かった気がするけれど(特に終盤は展開速すぎると思う)、きっちり終わってるからこれはこれでいいのかも、と思ったり思わなかったり。
あと、ラストシーンの構図が『ブライトライツ・ホーリーランド』と似通っていながらも、作品の方向性が全く違うため受ける印象は全く違うのがなんとなく面白かったです。
自室の模様替え。
メイン本棚に直射日光が当たりやすいのがずっと気になってはいたものの、他の家具を動かすのが面倒でずっとそのままにしていたのですが、ようやく重い腰を上げる気になったので。
結構スペースが空く予定なので、本棚兼小物整理用にローチェストもう一つ買おうかなーと思ったり思わなかったり。