『Fate/Zero(3)王たちの狂宴』[虚淵玄/星海社文庫]

 「Fate/Zero」商業版第3巻。同人誌版の2巻最後まで収録されています。

 この巻の見どころといえば、やはりライダー組でしょう。「Zero」の裏主人公(あるいは真主人公)だと言われる彼らの魅力がこれでもかというぐらいに伝わってきます。へっぽこマスターなウェイバー君もライダーに影響されたりなんだったりでちょっとずつ成長しているのがいい感じですが、ライダーの剛毅さは目を見張るものがあり。
 聖杯問答でつまびらかにされる己の歩んだ道を悔いずあくまで覇道を貫く彼の揺るがぬ意志の前に、本来の主人公であるはずのセイバーが霞んでみえるほど。まぁ、セイバーは今次ではとことんいじめられる宿命なので(語弊あり)、仕方がないですね。あ、我様はいつでもどこでも我様だよなぁと心和みました(……和む?) あと、『王の軍勢』展開場面は何度読んでもかっこいい。そういえば、同人誌版だとここで見開きイラストがあったんだよねぇ……星海社文庫が挿絵なしなのが惜しい……。
 そのほかバトル的には、セイバー&ランサーvsキャスター、切嗣vsエルメロイ、アイリ&舞弥vs言峰というカードがあり。どれもがそれぞれの持ち味を垣間見せる戦いで、読んでいて胸が躍りました。あと、見どころ?となるのは、ランサー組の不協和音……本当、第五次の彼といい、ランサーのクラスはマスターに恵まれないよねぇ(ほろり)

 さて、次の巻はどこまで行くか。龍ちゃんのあの台詞は、確か同人誌版3巻前半だったから確実に収録されるだろうけど。うん、楽しみです。

作品名 : Fate/Zero(3)王たちの狂宴
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著者名 : 虚淵玄
出版社 : 星海社文庫(星海社)
ISBN  : 978-4-06-138906-9
発行日 : 2011/3/10

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