『火鳳燎原(台湾版) 35~38』[陳某/東立出版集團有限公司]

円高のおかげで若干安く購入できた「火鳳燎原」台湾版35~38巻。……もはや邦訳版は半分諦め加減で大人しく台湾版を楽しんでますが、今からでもどっかに版権移して仕切り直してくれないものか……とひっそり願わずにはいられないファン心理(涙)

それはともかく感想ですが。書き忘れてた35巻からざっくりとーと思ってたのに、38巻読んだらそんな気楽な考えが吹き飛んだ。もういろんな意味で「伯符ー!」しか言えないよ、という心境になってます。おかしいな、私、基本魏スキーのはずなのに。
つーか、38巻はほぼ陳某先生のオリジナル展開が繰り広げられているのですが、呉スキーの人にはかなり嬉しいオリジナルなんじゃないかな、と思った。私でも、「孫策による曹操襲撃とか、なんて夢のカードっ!」とテンションあがったし。そんな夢の対決でテンションあがった巻の締めにアレとか、陳某先生は鬼ですか……orz いやでも次巻に持ち越されるのもうわああんとなるのが目に見えてるし、なぁ……。ともあれこれで江東情勢は一度作品の主軸からは離れることになるのかな。いやでも、仲謀関係とかもあるから一概にそうとも言えない、か?
その他ざくっとした感想を述べるなら、呂布の後を継いで張遼が裏主役に昇格(個人的認識)したり、末弟が大活躍な反動で締めるところは締めつつもやや影が薄かった(これも個人的認識)髯殿が本領発揮したり、呂蒙の成長フラグが成立したり、周瑜が郭嘉レベルにえげつない策を実行したり、鳳雛先生も相変わらず裏で立ちまわっていたり、甘寧と黄忠がかっこよかったりetcetc。見どころ盛りだくさんで、各巻堪能いたしました。

そういえば、袁方に新しい設定が追加されてましたが、あまり彼には良い感情を持っていないので「へー」ぐらいにしか思わなかったり(酷) え、でもこの人作中でもそんなに実績(検閲削除) ……こほん。まぁとにかく、その新規設定までひっさげて彼がどんな動きを見せるのか気になるところではあります。とりあえず、曹操軍の最恐頭脳連合(文若さんと奉考さんと文和さんと仲達)に叩きのめされればいいと思う(やっぱり酷)

さて。39巻は「官渡之戰」ということで。一体どんな燃え展開が待っているのか、とても楽しみです。

1005購入メモ(その1)。

『ラ・パティスリー』[上田早夕里/ハルキ文庫]【amazonbooplebk1
『階段途中のビッグ・ノイズ』[越谷オサム/幻冬舎文庫]【amazonbooplebk1
『村を助くは誰ぞ』[岩井三四二/講談社文庫]【amazonbooplebk1
『ミノタウロス』[佐藤亜紀/講談社文庫]【amazonbooplebk1
『〈運び屋〉リアン&クリス 天国になんか行かない』[清家あきら/新書館ウィングス文庫]【amazonbooplebk1
『シャギードッグV 虹の幕間 Interlude:Scraps of rainbow』[七尾あきら/GA文庫]【amazonbooplebk1
『オサキ江戸へ もののけ本所深川事件帖』[高橋由太/宝島社文庫]【amazonbooplebk1
『星の舞台からみてる』[木本雅彦/ハヤカワ文庫JA]【amazonbooplebk1
『暗き夢に閉ざされた街 光と闇の旅人1』[あさのあつこ/ポプラ文庫ピュアフル]【amazonbooplebk1
『ユーネリア戦史1 月の蛇と災いの花』[葦原青/中央公論新社・C☆NOVELS FANTASIA]【amazonbooplebk1
『フランス革命の肖像』[佐藤賢一/集英社新書ヴィジュアル版]【amazonbooplebk1
『伊藤博文 知の政治家』[瀧井一博/中公新書]【amazonbooplebk1
『正倉院文書の世界 よみがえる天平の時代』[丸山裕美子/中公新書]【amazonbooplebk1
『ハプスブルクとオスマン帝国 歴史を変えた〈政治〉の発明』[河野淳/講談社選書メチエ]【amazonbooplebk1
『新☆再生縁 明王朝宮廷物語 1』[滝口琳々/プリンセスコミックス]【amazonbooplebk1
『恋泉 特装版』[皇なつき/B’s-LOG COMICS]【amazonbooplebk1
『京洛れぎおん1』[浅野りん/ブレイドコミックス]【amazonbooplebk1
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『火鳳燎原 37』(台湾版)[陳某/東立出版集團有限公司]
『火鳳燎原 38』(台湾版)[陳某/東立出版集團有限公司]

世界のいろんな時代を舞台にしたライトノベルを思いつくだけ列挙してみる。

– `)。oO(少女小説読みの日記)様の「日本の各時代を舞台にした少女小説をひたすら挙げてみる」に触発されて。世界史バージョン……というにはおこがましい、とりあえず思い出した作品を並べてみたリスト。ちなみに、「作品内で舞台となってる国・年代をある程度特定できる」作品のみをカウントしてます。あと、「○○時代をモデルにした架空の国」というパターンは除外。そこまでフォローしていくとキリがない。
記憶頼りのリストなので、いろいろ抜けてるという自覚はあり。また何か思い出したらこっそり追加予定。「これを忘れるとかありえない!」とか「これちょっと違うんじゃない?」とか、ご指摘いただければ適宜追記・修正します。(他力本願)

※追記:おむらよしえさん、みあさん、Stella_NFさん(5/13)、Lizさん、火鳥さん(5/14)、みちのり宴さん、t-snowさん(5/15)、つきしま様(14/11/10)にいただいた情報を追記しました。ありがとうございます。
“世界のいろんな時代を舞台にしたライトノベルを思いつくだけ列挙してみる。” の続きを読む

『レッド・アドミラル 羅針盤は運命を示す』[栗原ちひろ/角川ビーンズ文庫]

 栗原ちひろさんの新シリーズは、海軍への転属願を却下され続けていた軍人・ロディア(男装の麗人)が、偶然の出会いから軍艦に乗り込むことになったものの、艦長筆頭に乗組員たちはくせ者ぞろいで……という導入の海軍出世物語。シリーズの1巻目らしく、登場人物紹介を兼ねた発端編なノリでした。

 作者さんの公式ブログで「軍ものですので、萌えより燃え、愛より(今のところ)絆です」と書かれていましたが、まさにそんな感じ。最初はコメディっぽいノリでしたが、中盤からロディアの乗る艦に課せられた機密任務やら何やらが絡んで燃え度も上昇。最後まで適度にドキドキハラハラできて、面白かったです。
 登場人物関係について。主人公のロディアは、男装麗人が私のツボ設定の一つなので最初から補正がかかっている感もありますが、それを差し引いても理想と現実の差にしばしば嫌な目に遭いつつ、前向きに頑張ろうとする良い娘さんだなぁ、と思います。真面目だけれど、意外に柔軟性もあるし。実年齢を考えると、これからもいい感じに成長していきそう。そんなこんなで、オス○ル様っぽくて実に素敵なロディアについ目が行きますが、彼女以外のメンバーもなかなか個性的でいい感じでした。個人的には女装軍医さんが好きかな。次点で無口な航海長。

 一応この1冊でまとまってはいますが、帝国、ひいては唯一神との戦いや、ロディアとランセのコンビの行く末等、気になることは多々あり。とりあえず「「旧神」と聞くと自動的にクトゥ○フを連想するよなぁ……」とか頭の片隅で思いつつ、アレよりはまだマシなようなそうでもないような、な神様相手に、ロディア達がこの先どう立ち回っていくのか、気になるところです。

 ……ところで、ロディアさんは20歳オーバーの設定でも一向に構わないんじゃないかと思うんですが、少女小説的に駄目ですか。そうですか。

作品名 : レッド・アドミラル 羅針盤は運命を示す
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著者名 : 栗原ちひろ
出版社 : 角川ビーンズ文庫(角川書店)
ISBN  : 978-4-04-451414-3
発行日 : 2010/5/1