猛暑に負けて。

思考回路がショートしてるような気がする。面白い本読んでも感想が書けないというか文章がまとめられないおかげで、更新する気力も(言い訳)
いやでも、今年の暑さは異常すぎると思うんですよ。日中に外に一歩出ただけで呼吸困難になりそうってどんなレベルの暑さかと。
まぁ、この2~3日で少しは暑さもマシになってきたような気がするから、なんとか平常運転に戻したいところです。

『パラケルススの娘 10 永遠に女性的なるもの』[五代ゆう/MF文庫J]

 「パラケルススの娘」最終章・後編。これにてシリーズ完結です。

 自らの野望実現に王手をかけた魔術師シモン。もはやこれまでかというときに、サー・マクスウェルが現世に介入し、僅かな猶予が生まれる。そして、遼太郎は大事な家族と友人たちの想いを胸に、最後の戦いへ――という流れ。展開的にはもう王道中の王道というか、9巻ラストのクリスティーナの行動が「ああ」だった時点で、ある意味ラストまでが必然であったような気がしなくもない。しかし、言っても仕方がないことだけど、キリスト教に造詣が深ければまた違った楽しみ方ができたかもなぁ。あと、できれば9巻と続けて空けずに読みたかったなぁ、と思ったり。盛り上がりまくったところで間が空いたので、どうしてもテンションが落ち着いてしまったというか……まぁ、個人の好みですが。
 登場人物絡みでは、ここ数巻の恒例行事ながら遼太郎は精神的に成長したなぁ、とつくづく思いました。シリーズ開始当初の頼りなかった少年はどこへやら、だ。あと、バ(略)ことアレックスも、道化た行動を止めてからの成長著しいことこの上なかった。その他、リース警部格好良い!とか、サー・マクスウェル……!とか、ジンジャー……とか、そんな感じ。

 「彼」であり「彼女」である人とその従者は、あの後も何かと人の業深さを目の当たりにしながら、それでも飄々と世の中を渡っていくのだろうな、と。そんな姿が、頑固者が歩んできたのだろう道程とともに自然と思い浮かぶ幕引きでした。

 シリーズ開始当初は「……なんかこの作家さんにしては軽い……」と思ったものですが、最終巻まで読んだ今となっては、やはり五代さんは五代さんだったと妙に納得したような感じです(笑) うん、面白かったです。

作品名 : パラケルススの娘 10 永遠に女性的なるもの
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著者名 : 五代ゆう
出版社 : MF文庫J(メディアファクトリー)
ISBN  : 978-4-8401-3484-2
発行日 : 2014/8/14

夏の祭典(1~2日目)に参加してきた。

まさか去年に引き続き、今年も参加する(しかも2日間!)とは自分でも思ってなかった(苦笑)
まぁ、前回と違って事前に家族に了承取っていたし泊まりなので比較的ゆっくりできるしで、気分的にはずいぶんと楽でしたがねー。
一回長文書いたのを間違えて消してしまってしょんぼりしたので、以下簡易行動まとめでー。(←ただ単に自分のミスだろそれ)
“夏の祭典(1~2日目)に参加してきた。” の続きを読む

『プリンセスハーツ ~今宵はせめて夫婦らしくの巻~』[高殿円/小学館ルルル文庫]

 大国パルメニアを征服するという目的のため手を組んだ仮面夫婦と主従の戦いと、関係の変化を描くシリーズ第8巻。今回はいよいよパルメニア征服に動き出したアジェンセンと周囲の国の動き、その中で仮面夫婦が互いへの思いを新たにし……という展開。

 そろそろ終幕に向けて本格的に動き出した、という印象でした。いろんな意味で。
 らぶ方面では、「自覚祭り」という作者様の言葉に偽りなく、これまで目的のために手を結んだだけの「仮面夫婦」だった(無自覚にらぶらぶやってはいたけれど)ルシードとジルの関係がついにここまで!と言いたくなるほどに急激な進展。とてもニヨニヨいたしましたが、こうなってくるとこの先がまたどうなるのかが不安にもなるんですよねこの二人……遠征王で書かれている「事実」との絡みもあるし、ハッピーエンドになるかどうかまだあまり気が抜けないというか。まぁ、たぶん何とかはなるんだろうと思うけど、なぁ……。
 そのほかでは、オース若干うざ……とか、リドリスはこのままで終わるわけないよなとか、ハクラン王の思惑はさてどのあたりにあるのかなとか、まぁそんなことを徒然と考えたりした。

 さて、次は夫婦別居(というか別行動)編。ルシードは首尾よくシングレオ騎士団を下すことができるのか、ヴィスタンシアに向かったジルは彼の地でオズマニア・ヴィスタンシア王とどのようなやりとりを繰り広げるのか、アジェンセンで燻る火種はどうなるのか……などなど。一体どんな展開が待っているのか、気になるところです。

作品名 : プリンセスハーツ ~今宵はせめて夫婦らしくの巻~
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著者名 : 高殿円
出版社 : 小学館ルルル文庫(小学館)
ISBN  : 978-4-09-452167-2
発行日 : 2010/7/24

『銀砂糖師と青の公爵 シュガーアップル・フェアリーテイル』[三川みり/角川ビーンズ文庫]

 「銀砂糖師」を目指す少女アンと彼女と一緒に旅をする妖精2人を中心に繰り広げられる物語、第2巻。
今回は、「望み通りの砂糖菓子を作った者に破格の報酬を出す」という話を聞いて訪れた町で、依頼者であるアルバーン公爵の望む作品を作ろうと四苦八苦したり、アンとシャルがお互いについて悩んでみたり、な展開。

 1巻同様、優しくてかわいい話だなーと思いました。正直、いやそれ甘すぎだろうとか細々気になる部分も多いのですが、まぁあまり後味悪くなることはなさそうで安心して読めるし、こういう雰囲気の作品もたまにはいいか、とぼんやり思ったり思わなかったり。登場人物も、頑張り屋の主人公アンや捻くれ者のシャル、お調子者のミスリルの三人組みを筆頭に、誰も彼もが根っこのところで「良い人」が揃ってるしなー。……それだけに、いろいろダメダメなジョナス君は悪役を張るにしてももっとがんばりましょうね、という気分にならなくもない。
 あと今回はらぶ増量。アンの自覚が思っていたより早かった……!とちょっと吃驚した。シャルのほうもまだそこまで自覚が至ってないものの意識してるのは確実なので、この二人の関係がどうなるのかも今後の注目かな。

 次の巻では、今回ラストで顔を出した青年が絡んでくるのかなー。まぁとにかく楽しみです。

作品名 : 銀砂糖師と青の公爵 シュガーアップル・フェアリーテイル
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著者名 : 三川みり
出版社 : 角川ビーンズ文庫(角川書店)
ISBN  : 978-4-04-455016-5
発行日 : 2010/7/31