4月2週目の購入メモ。

『小生物語』[乙一/幻冬舎文庫]【boople ・ amazon】
『Q&A』[恩田陸/幻冬舎文庫]【boople ・ amazon】
『黄昏の百合の骨』[恩田陸/講談社文庫]【boople ・ amazon】
『江戸繁昌記』[佐藤雅美/講談社文庫]【boople ・ amazon】
『骨董屋征次郎京暦』[火坂雅志/講談社文庫]【boople ・ amazon】
『ブラフマンの埋葬』[小川洋子/講談社文庫]【boople ・ amazon】
『秋津島 斎なる神のしもべ』[鷹野祐希/GA文庫]【boople ・ amazon】

『バッカーノ! 1934 完結編 Peter Pan In Chains』[成田良悟/電撃文庫]

 悪人・善人・悪党・官憲・奇人・変人・人外などなど、一癖も二癖もある連中が入り乱れて繰り広げる馬鹿騒ぎを描いた「バッカーノ!」第7弾、その名のとおり完結編。

 いい加減に人物把握が難しくなってきた今日この頃ですが、まぁメインどころを押さえておけば大丈夫だろうと割り切ることにして(適当)
 えーと感想ですが、1934自体が「ヒューイ・ラフォレット編」の序章だったのかなぁという感じ。今回のエピソードには一応ケリがついてるけど、あくまで「一応」だし。
 あとなんというか、全体的に荒かった印象が。いや、読んでいる最中はいつもどおり面白かったんですが、冷静になると「……つまりこれってどういう話でしたっけ?」と首を捻ってしまったり、登場人物がわんさか出てきて視点も頻繁に移り変わったりするものだから、話そのものはじっくりと楽しめなかったのがちょっと残念。ラッドやグラハムをはじめとする奇抜なキャラクターはいつもどおり、十分面白かったんですけどねー。

 そんなわけで、個人的にはやや不完全燃焼に終わってしまったエピソードでしたが、これを受けて続く1935、そしてあとがきで語られた他の年代のエピソードがどのような話になるのか。続刊が楽しみなところ。

作品名 : バッカーノ! 1934 完結編 Peter Pan In Chains
    【 amazon , BOOKWALKER
著者名 : 成田良悟
出版社 : 電撃文庫(メディアワークス)
ISBN  : 978-4-8402-3805-2
発行日 : 2007/4

『セレーネ・セイレーン』[とみなが貴和/講談社X文庫ホワイトハート]

21世紀初頭の月面基地。科学者のカリによって違法プログラムから生み出された人工知性体のエージェントは、成り行きから自律型ヒューマノイドロボットに制御ソフトとして搭載されることになった。このロボットは「ドーン(夜明け)」と命名され、代わり映えのしなかった月面基地に様々な変化をもたらす。そんな生活の中、ドーンは自分のボディを開発したエンジニアのJ・Jに特別な感情を抱いていくのだが……

 しばらく前にbooklines.net様や鍵の壊れた部屋で見る夢様にてEDGEシリーズが好評だったのに長年ファンをやってる人間として喜ぶ一方、「ああ、今の時代ならこれもきっと男性読者もそれなりに確保できて、続編発売も夢の話ではないだろうに……」と思わず遠い目をしてしまったとみなが貴和さんのデビュー作。私が続きを読みたいので(我侭)、少しでも可能性を向上させるためWebの片隅でぼそぼそ簡単に感想を呟いてみる。

 真面目なSF読みの人から見ればいろいろ問題もあるのかもしれませんが、あいにくそちら方面には疎いのでなんとも。ですが、前半のあらすじは上に書いた通りなので、人工知性体らぶな人々には設定だけでもかなり美味しいのではないかと思うんですがどうでしょう(←聞くな)
 内容の感想としては、やはりその時々の状態や周囲の人々との接触で次第に変化していくドーンのソフトウェア――心の描写が巧み。これが書ける人だからEDGEが書けるのか、EDGEが書ける人だからこれが書けるのか、という感じ。そういうわけで、中盤まではドーンが段々「人間らしく」変わっていく様を普通に楽しんでいたのですが。
 しかし。物語は中盤以降あまりにもあまりな展開に突入。確かに1章の時点で思わせぶりな文章もあったけど、まさかこういう事態になるとは思っていなかったため、初読時は絶句するしかなく、終盤のドーンの姿はやるせなくて仕方がありませんでした。物語の締めくくりとなる別れの場面が、また……。

 確か活字倶楽部のインタビューで、「喪失をそのまま取り戻すのではなく、そこから新たに別のものを獲得していく物語を書きたい」というようなことをおっしゃっていたと記憶しているのですが、それでいうならドーンはまだ喪失を経験したばかり。そこから先の物語も是非読みたいと思うのですが……絶版の壁は厚いので、まずは復刊してください講談社様(祈)

作品名 : セレーネ・セイレーン
    【 amazon
著者名 : とみなが貴和
出版社 : 講談社X文庫ホワイトハート(講談社)
ISBN  : 978-4-06-255363-6
発行日 : 1998/9

「精霊の守り人」第1話。

今日からBS-2にて放送開始。
あいにく仕事だったのでリアルタイム視聴はできませんでしたが、帰宅後に録画で視聴。
個人的にはバルサとタンダの外見が脳内イメージよりかなり若いというかすっきりしてるというかでどうにも違和感がありましたが、まぁその辺は段々慣れてくるだろうからいいとして。
感想としては、原作の雰囲気に忠実でなかなか良い感じだったのではないかと。映像もかなり気合が入っていましたが、果たして最終回までこのクオリティが維持できるのか(できたら本気で感心する)
とりあえず、次週以降も忘れず録画するようにしようとは思いました。