『パートタイム・ナニー』[嬉野君/新書館ウィングス文庫]

 とりあえず買ってみた新人さんの作品。時給5000円につられて超金持ちで超トラブルメーカーな青年の乳母(というか教育係というか猛獣使いというか)に選ばれた男子高校生の受難の日々を描いたギャグ小説。

 想像していた以上に素晴らしくアホな話でした(褒めてます) いやーもう設定から何から馬鹿馬鹿しいとしか言いようがないのですが、キャラクター同士の掛け合いやノリが楽しく、アホだなぁとツッコミつつ最後まで一気に読んでしまいました。「問答無用の説得力」(by公式の作品紹介)というよりノリで突っ走ってる話だとは思いますが、まぁ頭使わずに読めるし面白いから何でもいいや(適当)

 秋から雑誌連載も始まるそうで、次もきっとアホな話になるんだろうなーと適当に楽しみにしておきます。

作品名 : パートタイム・ナニー
    【 amazon , honto
著者名 : 嬉野君
出版社 : 新書館ウィングス文庫(新書館)
ISBN  : 978-4-40354-119-3
発行日 : 2007/7/1

『THE DAY Waltz 1』[前田栄/新書館ウィングス文庫]

 新書館をメインに作品を発表されている前田栄さん、新シリーズはとある事情から軟禁状態に置かれている少年と、「悪魔の本」に魂を囚われた幽霊もどきの錬金術師が、400年前のプラハの町で錬金術師が死んだ「その日」を繰り返し、失われた本のページを捜し求めることになる……というストーリィ。

 1巻目ということを考えれば、まぁ普通に面白かったという感じ。普通なら錬金術師が少年を振り回す、という話になりそうなものですが、少年ことパウロが年齢からすれば不相応なまでにしっかしてるというかなんというかな性格なのに対し、錬金術師ことフィラレテスは根が善人のため、完全に立場が逆転してるのが面白かったです。「その日」を繰り返すうち、この2人が互いにどういう影響を及ぼしていくのかいかないのか、そして「その日」で因縁が出来たホムンクルスの少女との関係がどうなっていくのか、続きが楽しみなところ。
 あと、書き下ろし短編で登場したパウロの屋敷の面々もこの先本筋に絡んでくると嬉しいなーと思ったり思わなかったり。

作品名 : THE DAY Waltz 1
    【 amazon , honto
著者名 : 前田栄
出版社 : 新書館ウィングス文庫(新書館)
ISBN  : 978-4-40354-118-6
発行日 : 2007/7/1

『KENZAN!』[講談社編]Vol.3、到着&読了しました。

いつもつらつら感想書いてきましたが、今回はこれまで購入していた最大要因である荒山徹氏と森福都さんの作品に的を絞って手短に。

『柳生大戦争』(荒山徹)は今回まさかの最終回だったわけですが。
2話までの暴走と比べると、ちょっと大人しめというか普通の伝奇時代小説のふりをしていたような気がしなくもない(←何気に酷い言い草)
……とか思いつつ読んでたら、あの妖術師が登場して雲行が怪しくなり、ラストではそれはありなのかと思わず唖然。えーとえーと、とりあえず友景出てこないともはや全滅フラグ避けられないんじゃないかこれ。
あと、とうとう司馬御大にまで魔手が。今回はまだ揚げ足取りレベルでしたが、以降の作品ではきっとエスカレートして行くんだろうなーとなんとなく生暖かい笑みを浮かべてしまいました。

森福都さんの中国唐代を舞台にした連作短編も今号掲載の『雲門簾』をもって完結。ああ、こういう締め方をするんだ、という感じでした。この後の彼らが今度はどんな人生を歩むのかが気になるところです。

さて、このお二方の作品は無事完結し、今秋には単行本化もされるそうで。加筆があるかどうかも含めて楽しみなところ。しかし、次号以降の購入は執筆陣を見て適宜判断となりそうです。

作品名 : KENZAN! 3【amazonbooplebk1
出版社 : 講談社
ISBN : 978-4-06-214153-6
発行年月 : 2007.7

7月2週目の購入メモ。

『カラクリ荘の異人たち もしくは賽河原町奇談』[霜島ケイ/GA文庫]【bk1boopleamazon
『秋津島 惑いし宿命の乙女』[鷹野祐希/GA文庫]【bk1boopleamazon
『忍法さだめうつし』[荒山徹/祥伝社]【bk1 ・ boople ・ amazon】
『反社会学講座』[パオロ・マッツァリーノ/ちくま文庫]【bk1boopleamazon
『天平冥所図会』[山之口洋/文藝春秋]【bk1boopleamazon

……そして先週注文した本より早く発送メールが届いたのが微妙に寂しい……うわーん、早く「柳生大戦争」読みたいのにー(←一番の目当てがそれか)
ちなみに『反社会学講座』は従姉の旦那が面白いといってたのをふと思い出したのでポチってみた。

前回リニューアル時もそうでしたが。

……なんかbk1、明らかに使い勝手が悪くなったような……
まぁ、もうちょっと落ち着いてきたらきっと改善されるだろうと(一応)信じてはおきますが、どうなることやら。
とりあえず新刊入荷の反映は当日中にお願いしたいところです。