先日から、しばしば高校時代の友人たちと顔を合わせる機会がありまして。
昔話も楽しいですが、近況報告やら今後の人生設計やらなにやらを聞くのも良いなと実感してみたり。
皆それぞれ頑張ってるんだし私も頑張らないと、という気になってくるんですよねー。
……ところで、いまさら改めて思ったことだけど、私の友人周辺って何気に変わり者、というか一筋縄でいかない連中が多いような……これって類友、なんだろうか?(←気づくのが遅いです)
『マーベラス・ツインズ1 謎の宝の地図』[古龍/GAMECITY文庫]
武侠御三家の一人古龍の人気シリーズ『絶代雙驕』、何故だかシリーズタイトルが横文字になっての邦訳。……絶対原題のほうが格好いいと思うのは私だけですかねぇ……。
えーと、出版元の実績はまぁそれなりに信頼するとしても、(個人的に)微妙なシリーズタイトルが某エニッ○スから発売されていた作品の悪夢を思い出させてやたらと不安を誘いましたが、読んでみるときちんとした訳文だったので安心して楽しく読むことができました。……本当、もしあれとか火鳳レベルだったらどうしようかと……(←自分を棚に上げた発言はしないように)
それはさておき、この作品の感想。まだ1巻目ということもあってか、内容的には主人公の小魚児の人となりや登場人物たちの顔合わせが終わったというぐらい。それでも登場人物の個性や勢いで十分面白く読ませてくれますし、読み進めるうちにこの先話がどう転んでいくのかとにかく楽しみになってくる感じです(←ファンの贔屓目)
基本的にアクの強い登場人物が多い古龍作品ですが、この作品もその例に漏れず。小魚児からして、江湖の人々に恐れられている悪人たちに養育された過去を持つ、どうにも主役らしからぬ悪知恵に長けた少年だし。一方、もう一人の重要人物で、裏表紙のあらすじでは今のところ「宿命のライバル」となっている花無缺はいろんな意味で小魚児と正反対。この2人の少年の因縁やこの先どのように関わっていくのかが普通に気になるところ。加えて、ヒロイン候補と思しき女性陣もそれぞれかわいくて幸せ気分ですが、古龍作品は女性もわりと容赦なく酷い目に遭う確率が高い(気がする)のでちょっと不安だったりする。
さて、策をもって花無缺の目を欺いた小魚児の前に現れたのが誰なのか。続きは2月下旬予定の2巻のお楽しみ、ということで。3巻までは発売が確定しているようなので大丈夫だろうと思いますが、ちゃんと最後まで訳してくれますように(祈) そして、これが売れたら翻訳が止まってる陸小鳳の続刊が発売されたり、辺城浪子とか歓楽英雄とか白玉老虎も再販してくれるだろうか……と淡く期待。
1月4週目の購入メモ。
『暴風ガールズファイト2』[佐々原史緒/ファミ通文庫]
高校ラクロス日本一を目指す帰国子女の五十嵐千果を筆頭に生まれ変わった聖ヴェリタス女学院ラクロス部こと「ロッソ・テンペスタ」。ラクロスに打ち込む彼女たちの青春の一幕を描いたシリーズ第2巻。1巻に引き続き、個性豊かな面々の繰り広げる掛け合いとテンポの良い展開でさくさく読めて楽しかったです。
今回は、正式な部に昇格するには最低でもあと2人はメンバーが必要で……というところから始まったので、その話で1巻使うのかと思っていたら。メンバー集めは案外とんとん拍子に進み、そこから夏の合宿とさらに秋の公式トーナメント戦まで話が進んだのにちょっと吃驚しました。
作中の人物には「大砲を積んだ筏」とも称されたロッソ・テンペスタですが、実質3ヶ月程度の経験であそこまで実力をつけているのはやっぱり素直に凄いと思います。公式戦で初勝利をもぎとった彼女たちの姿を見たときには、もしかしたらこのまま良いところまで行くんじゃないかと思いましたが……。その後に待ち受けていた数年間連覇を続けている強豪校を相手にした試合は、そんな甘い予想をあっさり吹き飛ばしてくれました。始終厳しい展開の試合で、それでも圧倒的な実力差を乗り越え最後まで相手の喉笛に喰らいつこうとしたロッソ・テンペスタのプレー、試合後の涙や物言わぬ姉妹のやり取りには胸に込み上げてくるものがありました。
この巻で終わってもまぁ問題なさそうなエンディングではありましたが、あとがきによれば作者氏にはこの先の展開についてもいろいろと構想はあるようですし、やっぱり続きが読めると嬉しいなぁと思います。
……ところで、そんなに描写が多いわけでもない女子高ライフに妙に親近感あるいは懐かしさを覚えるのは良いことなのかどうなのか。王子様とか親衛隊とか、あそこまで行かなくても似たようなノリはあったよなぁ、とか。
『暴風ガールズファイト』[佐々原史緒/ファミ通文庫]
発売当初から聞こえてくる評判が良く、なんとなく気になっていた作品。2007年末に2巻が発売されたので、1巻とあわせて購入してみました。
内容は、本気で高校ラクロス日本一を目指している帰国子女の五十嵐千果と、ひょんなことからまきこまれてしまった優等生の麻生広海、そしてそれぞれ思うところあって加わってきた仲間たちの繰り広げる熱血スポーツ&青春モノというところでしょうか。
スタートが弱小部どころか部員不足で同好会に格下げされていたというところからなので、最初は部員集めに奔走することになるのですが。その結果集まってきた個性豊かな面々の掛け合いが楽しい楽しい。中でも笑ったのは裏表の激しい宮前さんと、語り手でもある主人公の広海ですねー。つーか、2人とも落差が激しすぎです(笑)
キャラの魅力だけでなく、ラクロスというスポーツに次第にハマっていく様子や競技を通して仲間たちが団結していく過程、わだかまりがあった相手との関係などもそれぞれ興味深く、あるいは面白くて。最初は「名前は聞いたことがある……かな?」という程度の認識だったラクロスですが、読了後ちょっと試合を見てみたくなったりした(単純) あと、「ああこういうノリ分かるわー」という女子高生活の描写に微妙にしみじみしたり。
1巻だけでも、スポーツに打ち込む少女たちの眩しいばかりの青春の日々を、適度な笑いとシリアスを織り交ぜながら楽しませてくれる、なかなか素敵な作品でした。