探偵ものの舞台を2作品観てきた話。

三谷幸喜さんの舞台「愛と哀しみのシャーロック・ホームズ」大阪公演と江戸川乱歩作品を下敷きにした新作ミュージカル「怪人と探偵」兵庫公演、どっちも面白そうだなーとチケットチャレンジして、運良く2作品ともご用意されたので観劇してきました。以下、核心部分のネタバレは避けつつさらっと感想。(なお、「怪人と探偵」はNot for meだったのであまり褒めてません)

「愛と哀しみのシャーロック・ホームズ」
・久しぶりのストレートプレイ観劇。三谷幸喜さんの舞台を観るのは初めてだけど、ホームズものなら、以前のNHK人形劇ホームズもあるし安心して観られる内容だろうという事前の予想は裏切られなかった。
・BGMはピアノの生演奏。(観たことないけど)無声映画を思わせる導入、役者さんの演技に寄り添うような心地よい音で、とても素敵。
・1回しか観ていないのではっきりしたことはわかりませんが、アドリブはほとんどなかったんじゃないかな。それでも、軽妙な台詞と演技で随所で笑いが起きていたのは、脚本と役者さんの力だなあ、と。
・内容は、ベーカー街221Bのある1日の出来事、とでも言いましょうか。作中に仕掛けられた謎はそこまで大きなものではないし、日常の謎的なノリに近いかなーと思って楽しんでいたら、中盤にマイクロフトが登場してからちょっと変化が。あー、そうくるんだ!という感じでした。
・カードゲームのシーンは、演じる柿澤さんの表現に加えて映像と音楽の効果で、シャーロックの思考がわかりやすく表現されててよかった。
・シャーロックは、天才と表裏一体の不安定さとワトスン&ハドソン夫人には全力で懐いて甘えているのがとてもチャーミングだった。
・他作品と違ってシャーロックより年長という設定の、佐藤二朗さん演じるワトスン。ちょっと要領は悪いけれど誠実で父性ある良いキャラ。このシャーロックも、この人にならそりゃ懐くだろうと納得するしかなかった。
・他の登場人物も「当て書きだな?」と思うぐらい、それぞれハマリ役だった。レストレイド警部は癒やし。
・終盤、マイクロフトが吐露した過去のある出来事への想い、ワトスンが悩んでいた事を「相談してほしかった」と零すシャーロック等、随所に「愛と哀しみ」が散りばめられていた。「The Spear」の副題も響いてくる。
・笑いの中にちょっとホロリとするところもあり。最後に颯爽と持ち込まれた事件に向かって走っていくシャーロックとワトスンのコンビにわくわくする。良い舞台でした。じっくり観なおしたいから、円盤化してくれたら嬉しいんだけどなあ。

「怪人と探偵」
・江戸川乱歩の生み出した、明智小五郎と怪人20面相の対決がミュージカルに!という宣伝を見かけて、どんな内容になるのか興味を惹かれての観劇だったのですが……結論としては、私の好みではなかったなあ、と。Not for me。
・いやだって、題材やあらすじで怪人と探偵の丁々発止の駆け引きを期待していたのに、まさかの色恋の比重が圧倒的に大きいとは思わないやん……恋愛>>>(越えられない壁)>>>謎、怪奇要素とは思わないやん……
・特に2幕に入ってからは完全に好みの問題で「お、おう……?」となってしまって内心引いて観てたんだけど、ラストで10万点加点できると思えた。全てがあのラストに集約するための前フリだったと思えば、「そういうのもありか」と受け入れられたというか。それでもやっぱり好みではないけど。
・あくまで原案だと割り切ってしまえば、お話自体は個人的に納得できない流れも多々あれど、役者さんの熱演効果もあって普通に面白かったと思います。別に明智小五郎と怪人20面相である必要性はなかったとは思うけど。むしろ、いっそキャラも全部オリジナルならなあと思ったり思わなかったり……
・熱心な乱歩ファンの人が観たらどう思うのか、ちょっと聞いてみたい気がする。
・テーマソングをはじめ、ちょっとレトロ感ある曲の数々は好みだった。お気に入りは仮面舞踏会の曲かなー。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください