中華風架空王朝を舞台にした宮廷ミステリ&ラブコメ、8巻目。
今回はなろう掲載中のWEB版壬氏編1~26を加筆修正した内容。変人軍師・羅漢主催の碁大会がメインなので息抜き的な気分で読んでいたら、最後に不意打ちを喰らった感じ。彼の猫猫に対する感情を否定はしないけど、それはちょっと待てー!と言いたくなるやつだった。いや、猫猫も別に彼を嫌ってはいない(むしろ彼女の基準に照らし合わせればかなり情は移ってるし好意的だけど)とわかってるけど、彼らの立場的にすんなり結ばれるのは難しいだろうと見当もつくけど、まさか変人軍師に使った手の(ある意味で)変形版かつ強硬手段でくるとは……うーん、妙なところで思い切りがいい。彼らの関係にとってこれがひとつの転換点になるのは間違いなさそうですが、この先が楽しみなような不安なような。彼絡み以外でもなんだかんだと人がいいというか信頼されると裏切れない猫猫には頑張ってと言いたくなりましたね……。あと、どうやら「約束」が守れなくなってしまった帝は、うん、ご愁傷様です。
らぶ(?)方面以外では、玉葉后の親族周りや外敵、飛蝗問題など問題がじわりじわりと進行中。次巻以降で本格的にこの辺りの問題に取り組んでいくのだろうけれど、どんな決着が待っているのやら。個人的には今回あからさまに示唆された感がある阿多の現状と小蘭の勤め先が気になってるんだけど、今後関わってくるのかな。
作品名 : 薬屋のひとりごと 8
著者名 : 日向夏
出版社 : ヒーロー文庫(主婦の友社)
ISBN : 978-4-07-436884-6
発行日 : 2019/2/28