大学の先輩の紹介でUMAや怪奇現象を扱う雑誌の編集部でアルバイトをすることになった大学生・駿(実家は神社で人並み以上に超常現象を呼び寄せやすい性質)が遭遇する出来事を描いた短編集、第2巻。
1巻もそうでしたが、裏の作品紹介で「まったりオカルト事件簿」と書かれてるけど、実はこれ相当怖くないだろうか……?(特に1話目)と首をひねって考えてしまう。でも、怖いはずなのにやっぱり妙にコミカルで笑えてしまうという、不思議な面白さがありました。個人的には1話目の幽霊旅館の話がオチも含めて気に入りましたが、2話目のなんと表現すればいいのかわからない混沌としたノリも楽しかったです。
キャラクター的には、駿の弟が兄のバイト先を知って現状確認兼ねて遊びにくる、というのはまだ想定内でしたが、編集部を逆恨みする自称預言者が襲撃してきたのは「そういうのもありなんだ!?」という感じでしたね。この自称預言者の薔薇王院さん、いろんな意味でインパクトの強いキャラだったけど、また絡んでくるのかな……絡んでくるんだろうなああの様子だと(笑) あと、駿以外の編集部の面々も肝が太すぎて、このひとたち実は今出てる情報以上に何かあったりするんじゃないだろうかと勘ぐってしまうレベルなんですが、果たして。
今回さらりと判明した駿の置かれた境遇もこの先関わってくるだろうし、千夏ちゃんの想いの行方も含めて楽しみなので、また1年後ぐらいに新刊が読めたら嬉しいなあと思います。