「Fate/Zero」商業版第5巻。今回収録部分では脱落者はそう多くありませんが、じわりじわりと舞台は整えられ、物語は終焉に近づきつつあります。
とりあえず、言峰がいよいよその本性を自覚しはじめたりアーチャーと共闘関係成立させてたりと、SNを知ってる側からすれば落ち着くところに落ち着きだしてるなーと思った。最後の「三文劇」(byアーチャー)とか実に言峰らしいし。しかし、正直この時点ではまだ言峰よりも間桐の方がやってることは救いがたいとも思う。じーさん、少ない出番でやることは実にえげつないもんな……時臣の判断は魔術師としては間違ってないのだろうけれど、それでも、養子に出す先を間桐にしたのはどう考えても失敗だろうと思うんだ……。
で、そんなこんなでシリアスなメイン組とある意味で対照的なのがライダー組。1巻から比べて格段に成長しているウェイバーと、正々堂々我が道を往くライダーのコンビは、重苦しくなっていく物語の中で数少ない憩いですよ。まぁ、そんな彼らの戦いも間もなく決着を迎えるわけですが。あれはもう何度も読んだ場面ではありますが、それでも大好き!と思える場面なので、やっぱり楽しみです。そういえば、切嗣がウェイバーの行動を深読みしすぎて読み間違いまくってるのには地味に受けますね。
そのほか、時臣と凛の別れの場面でSNプロローグが頭をよぎったり、アイリと舞弥のやりとりにそれ死亡フラグ……!と思いつつしんみりしたり、今回唯一華々しいセイバーvsライダー戦に手に汗握ったりした。あ、あと、いまだ孵らぬ卵の中で夢を見ている○○○の描写がとてもじんわりくる。hollowの情報が頭にあるだけに、どうしても、ねぇ……
さて、残すところあと1冊。せっかくだから、最後はあのイラストがくると良いなぁ、と思いつつ。