『ミストクローク―霧の羽衣 (3)永遠の大地』[ブランドン・サンダースン/ハヤカワ文庫FT]

 『Mistborn: The Hero of Ages』、邦訳版第3巻。囚われの身となったヴィンの前に姿を現した〈破壊〉神。彼女を操ろうとするその強大な存在に、ヴィンは抵抗できるのか。一方、エレンドも決断を迫られて――という展開。

 読後は、言葉もなかったです。「サンダースンの雪崩」の凄まじさはこれまでにも味わってきましたが……いやはや。2巻の段階では、もはや絶体絶命を通り越してるような状況だったのに、それが見事に、話の筋をねじ曲げるでもなくこれまでの伏線を十全に生かして、僅かな希望をより集めて覆していく展開にはもうあっけにとられるしか。先には死しかない悲壮な戦いすらも、必然だもんなぁ……「サンダースンの雪崩」、というか構成力恐るべし。
 登場人物に関していえば、これまでの2巻でハラハラ見守っていたスプークがまさかの活躍で。見くびってましたごめんなさい、みたいな心境になりました。あとは、支配王もかなり名誉回復したよなぁ……としみじみ思ったり、テン=スーンも最後まで重要な立ち回ってくれて満足したり。セイズドは思わぬ役割を得てしまいましたが、彼ならきっと重責に耐えてくれる、と信じています。
 そして、ヴィンとエレンドは……彼らは、本当に自身のやるべきことを成し遂げて、満足なんだろうなぁ、と思います。最終盤に至るまでに見せられた、二人の信頼と絆には、涙が滲みました。

 終幕は、三部作の最後に相応しい、薄闇から解放された明るく実に美しい光景ながらも一抹の悲しみ・切なさの残るもので、全9巻堪能した……と余韻に浸りながら巻末の解説読んでたら、なんか今年続編が発売されるとのことで思わずガタッとなった。く、英語を死ぬ気で頑張るしかないのか……。

作品名 : ミストクローク―霧の羽衣 (3)永遠の大地
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著者名 : ブランドン・サンダースン
出版社 : ハヤカワ文庫FT(早川書房)
ISBN  : 978-4-15-020527-0
発行日 : 2011/1/21

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