庶民派少女ミレーユと、周囲の個性的な面々が繰り広げる王道ラブコメファンタジー、第11巻。この巻でシアラン編完結です。
前回ラストでどうなるんだー!と思いましたが、記憶を無くしても本能的なところは全く変わっていないミレーユに安心するやら拍子抜けするやら(記憶そのものも案外あっさり?戻ったし) それ以外では、リヒャルトは本当自重しないな!とか、フレッドはやはりフレッドだなぁとか、パニックが落ち着いたあとの第五師団の面々の反応とか、大公はともかくウォルター伯爵はまだもう一段ぐらい何か仕込んでるかと思ってたよ、とかまぁそんなことをつらつらと思った。
物語としては、さすがにコメディ成分少なめで、王道直球展開だった印象。シアラン王家を巡る戦いは綺麗にまとまり、ミレーユとリヒャルトのいちゃいちゃに床ローリングもして、とにかく満足の一言です。
これでシリーズ完結でもいいんじゃ、と思うぐらい綺麗にまとまったのですが、最後でまたなんだか不安要素が……彼の動向も含めて、「花嫁修業編」はどういう展開になっていくのか、気になるところです。
作品名 : 身代わり伯爵の誓約
著者名 : 清家未森
出版社 : 角川ビーンズ文庫(角川書店)
ISBN : 978-4-04-452411-1
発行日 : 2010/2/1