どこにでもいる普通の人、針山さん。彼の周辺で起きる異常な事件の数々を描く連作短編第3弾。脇役として子供たちも随所で登場。
今回は現代版かぐや姫と巨大ロボットと黒服都市伝説。……なんというか、針山家周辺のカオスさは留まる事を知りませんね(笑)
巨大ロボットを作ってしまった工場長の話も熱くて良かったし、都市伝説のちょっと不気味な感じも面白かったですが、個人的に気にいったのはかぐや姫の話。恋した相手のために頑張る少年少女の物語は良いものです。オチはちょっと吹きつつ、まぁ幸せそうだしいいかーと納得した。あと、以前にに口絵でさらりと触れられていた忍者の話も少し絡んでてニヤリとした。
前2巻と違って最後に各話関係者が集まっての大騒ぎがなかったのは残念でしたが、それぞれの話がゆるーく繋がっているような今回のような収束の仕方もそれはそれで面白かったです。
さて、4巻ではどんな連中が登場するのか。のんびり続きを待つ所存。次巻は針山家の奥様も登場すると良いな。
作品名 : 世界の中心、針山さん 3
著者名 : 成田良悟
出版社 : 電撃文庫(メディアワークス)
ISBN : 978-4-04-868074-5
発行日 : 2009/10/10