『身代わり伯爵の求婚』[清家未森/角川ビーンズ文庫]

 庶民派少女ミレーユと、おかしな連中たちの繰り広げる王道ラブコメファンタジー、第7巻。

 他所の感想でも既に言われていることですが、自分の気持ちに正直になった(≒我慢できなくなった)リヒャルトの姿にニヤニヤ。この期に及んできちんと自分の気持ちを自覚していないミレーユも、相変わらず無自覚に押しまくってるし……この二人の糖度増量のやりとりは、なんかもう好きにしなさいあんたら、という心境に(笑) その他の登場人物絡みでは、きぐるみ第二王子の良い人っぷりや思わぬ人の再登場と相変わらずの行動になごんだり、にっこり笑って策を巡らすフレッド兄ちゃんやウォルター伯爵、そしてミレーユを疑う団長と副長の動きにドキドキしたり。それぞれ個性的というか味のあるキャラが揃っているおかげか、ちょっとした行動が思いがけないほど楽しかったりするのがこのシリーズの良いところだよなーと思いました。
 一方、シアラン公国を舞台にしたごたごたについては、大公に絡んで意外な情報が出てきたりと、なかなか先が読めない展開でこちらも目を離せなくなってきた感じ。まだカードは出揃っていないのでなんとも言えませんが……果たしてどういう結末になることやら。

 それでもなんとかリヒャルトに有利に事が運んでと思いきや、最後はまたもや……。8巻はどういう展開になっていくのか、続きがとても楽しみです。

作品名 : 身代わり伯爵の求婚
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著者名 : 清家未森
出版社 : 角川ビーンズ文庫(角川書店)
ISBN  : 978-4-04-452407-4
発行日 : 2009/1/31

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