Twitterで『バジリスク』に始まって山風話が盛り上がった流れで。リアルタイム視聴時の感想を、そのままだとテンションがおかしすぎるので編集しつつ拾ってきた。いや、別にこれで特定のどなたかを釣ろうという意図は全くありません。ええもう本当に(笑顔)
第一話「相思相殺」:忍法争い開幕と、オリジナルで弾正とお幻の過去話。過去話は思っていたより悪くありませんでした。「所詮、星が違うたか……」「死に候え……甲賀、弾正!」の場面にはうわーとなった。
第二話「胎動弐場」:(リアルタイム感想なし)丈助vs蝋斎(まだ双方不戦の約定が解かれたことを知らないので半分お遊び)と朧の破幻の瞳。
第三話「凶蟲無惨」:(リアルタイム感想なし)地虫のビジュアルをそのままで放送したのがまず凄い。蛍火の○○○○も。あと、地味なところでは丈助の眼つきの変化が良かったと思う。
第四話「妖郭夜行」:……おおむね原作に沿った展開ながら、馬鹿ップルの馬鹿ップルぶりはさらに磨きがかかってるよなぁ絶対……(なんとなく遠い目)
第五話「忍者六儀」:如月左衛門とお胡夷、仲良し兄妹の朝の風景が追加。弦之介が自分の立場を忘れているわけではない描写が追加されていたのも嬉しい演出。ちなみに、全話通してほぼ唯一、作画が崩れた回。
第六話「降涙恋慕」:朱絹が朧をどこか痛ましげに見る様子やら小四郎と蝋斎が弦之介を討ったとすれば朧は……と気遣う会話が挟まれたのは個人的にまる。あと、兄様(如月左衛門)大好きなので、「俺も行こう」のときの凶悪な表情に飛び上がって喜んだ。
第七話「人肌地獄」:兄様とお胡夷のらぶらぶ度……もとい、仲良し兄妹度が上乗せされてる(これが別れの時の涙を増幅) 他、何気に小四郎に朧との幼馴染設定が追加されていたりと、なんかもう抜かりないなぁアニメスタッフという感じ。あとは、朧に現状が伝えられた時の表情の変化も良かった。
第八話「血煙無情」:……最後のあの「会話」だけで泣けるのに、兄様がじっと自分の手に付着した血を見つめる&無念そうに歪められた口元だけのカットは反則。
第九話「哀絶霖雨」:弦之介の瞳術発動の巻。演出は悪くないけど、インパクトではやはりコミック版に一歩劣るか。蛍火と兄様の対比はなかなか好み。まぁ、蛍火を挑発するとき「どうせなら兄様、夜叉丸の声で話せばいいのに」と思ったりしましたが(鬼)
第十話「神祖御諚」:家康への報告という名目での総集編と阿福の顔見せ。……諸悪の根源は家康ということで異論はありませんな、と改めて思った。
第十一話「石礫無告」:東海道争忍道中の幕開け。陽炎の想いの深さと隣り合わせの恐ろしさが印象的。それ以外では、原作では割とあっさり流され気味だったような気がしなくもない弦之介の苦悩がしっかり描写されてる辺りは好感度高し。兄様とのやりとりも良かった。
第十二話「追想幻燈」:今回はオリジナルエピソードが多用されたためか、話はあまり進まず。その分、丁寧に個々の心理描写がなされていたのは良かったかな。特に、夜叉丸との幸せな日々を回想し同時に彼を奪った相手への憎しみを掻き立てる蛍火と、蛍火に対しては複雑な心境を覗かせつつお胡夷の仇である念鬼の死体を前にした時には怒りを抑えきれない兄様の対比がやはり上手いと思いました。伊賀組では朱絹の表情がまた良し。
第十三話「胡蝶乱舞」:兄様の名台詞が丸々削られてるのにorz まぁ、あの台詞は12話の演出で表現されているわけだし、あえて無言で通すのも演出としてはありかなぁとも思いますが。あとは、蛍火の必死の姿が涙を誘います。最後に幻影を砕かずにいてあげた兄様が優しい……。
第十四話「散花海峡」:最初で少しだけ登場した甲賀組、直接の説明はなくてもちゃんと○○○○○が分かるように演出されてて上手いなーと思った。天膳の暴挙に関しては、まぁその、男の身勝手な理屈炸裂、という感じで……あと3000回位死んでこい(ぼそっと)
第十五話「波涛獄門」:全体的に、悪くはないけど引き伸ばしだなぁ……とか思ったり思わなかったり。この場面に関してはシンプルなコミック版のほうに軍配かな。個人的好みで。でも、天膳がうっかりヘタレさんなだけではないと改めて思い出せたあたりは良かったかもしれない。
第十六話「懐抱淡画」:過去にさかのぼっての弦之介と朧のお見合い話。皆元気に生きてるのに涙。
第十七話「昏冥流亡」:弦之介の心をちゃんと察してる豹馬と、朧への思慕と弦之介への嫉妬を改めて自覚する小四郎が良かった。あと、陽炎が地味に怖かった(怯)
第十八話「無明払暁」:豹馬と弦之介の過去話は、露骨に時間稼ぎに走ったな、と思わなくもなかった。そして、豹馬と小四郎の戦いは一瞬の攻防が緊迫感があって素晴らしいと思っていたのに、妙に間延びした印象になったのが少し残念。
第十九話「猛女姦謀」:ついに天膳の術(というか体質というか)が明かされる。この発動の場面は、思いのほか気持ち悪かった……。
第二十話「仁慈流々」:小説でもコミックでもこの時点では既に非情に徹しきっていた兄様が、やることはやってるけど内心は情を捨て切れず葛藤している様子が、完全に暴走している陽炎との対比とあわせて個人的にはまるでした。
第二十一話「魅殺陽炎」:あの状態でなお天膳に斬りかかろうとする、兄様の忍根性が見事。あと、陽炎の例の場面はいくら深夜枠とはいえちゃんとやるんだ!と吃驚した。そして、天膳はああいう死に方するからネタキャラ扱いされるんだよ……と思わず呟いてみたり。
第二十二話「鬼哭啾々」:序盤で陽炎が朧を殺そうとする場面で、小説版を意識した台詞があったのはなかなか憎い演出だと思いました。あと、天膳=ネタキャラな印象を決定づけた弦之介との決戦でのうっかりミスの修正は、正直なところ流石にあんまりだと思っていたのでよかったねぇと声をかけてあげたい気分になりました(笑)
第二十三話「夢幻泡影」:この回のMVPはモブの侍さんだと信じて疑わない。見た人なら分かってくれるだろう、あの迷台詞には爆笑しました。それはさておき、天膳の術(?)に関しては原作ともコミック版ともまた違うことになってましたが、甲賀・伊賀の宿怨の根深さを示すとともに天膳が何故和平を快く思っていなかったのかがよく理解できて、なかなかいいアレンジだったのではないかと。一方、お幻が朧に天正伊賀の乱での悲劇(1話のオリジナルエピソード)を教えていなかった理由についても、明快な回答が用意されていて感心しました。ばーちゃんの優しい想い、朧をはじめ若い世代に託したかった、今度こそ叶えて欲しかったのだろう願いがなんとも切ない。それから、その情の強さが際立っていた陽炎は、また別の意味で恐ろしくも切なかった。あと、弦之介がようやっと洩らした本音が泣ける……。
第二十四話「来世邂逅」:多くを語るのは無粋というものでしょう。あの結末は、分かっていてもやるせなくて、泣くしかありませんでした。
引き延ばしの影響でしばしばダレた感もありますが、基本的に原作に忠実に、何より愛を持って作ってくれたスタッフに感謝。