『悪魔のソネット 男子校で秘密の召喚』[栗原ちひろ/角川ビーンズ文庫]

 逆ハーラブコメ+退魔バトルファンタジー、「悪魔のソネット」第2巻。今回は超美形の魔王レクスの部下・エルデンがメインで、悪魔退治研修(byあとがき)な話。

 1巻目読んだ時に感じた、王道な少女小説的ファンタジーという印象はあまり変わりませんでしたが、じわじわと面白くなってきたような。なんだろう、基本設定の説明がいちおう終わって、登場人物たちそれぞれの関係がちょっと掘り下げられたり設定部分のあれこれが少しずつ表面化しつつあるのが良かったのかな。魔界の事情など悪魔絡みの部分のほうが興味深かったし。……学園部分は、正直まだ存在意義が感じられないというか……(ごにょごにょ)
 えーと、恋愛部分に関しては、逆ハーとかいいつつあんまり逆ハーじゃないので(だって相手は実質固定だし、他は基本的に友愛レベルでしょ。これ。)、そちらを期待すると微妙かも。私は逆ハー苦手なのでこれぐらいでちょうど良かったですが。メインカップルであるジャスティンとレクスの(種族の違いも絡んだ)無自覚な関係というか距離は、糖度もそれなりにあっておいしかったです。
 まぁとにかく。オペラシリーズの濃さは(現在のところ)ありませんが、深く突き詰めるといくらでもエグくできそうな設定ながら気軽に楽しめるというのも悪くないし、このシリーズはカラッと明るいこのノリがあってるのかもなーと思ったり思わなかったり。

 さて、レクス→エルデンときたからには、次巻ではレクスのもう一人の部下・ルーナエにスポットが当たるのかな。あとがきによれば、ジャスティンの父親の謎も絡んで王都に出向いたりもするようですし。一体どんな展開になっていくのか、ちょっと楽しみになってきました。

作品名 : 悪魔のソネット 男子校で秘密の召喚
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著者名 : 栗原ちひろ
出版社 : 角川ビーンズ文庫(角川書店)
ISBN  : 978-4-04-451410-5
発行日 : 2008/12/27

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