『火鳳燎原(台湾版) 31~32』[陳某/東立出版集團有限公司]

火鳳燎原台湾版31~32巻。下?戦の結末まで。邦訳版で楽しみにされている方もいらっしゃるでしょうから、ネタばれにすぎると思う部分は気持ちぼかして書いてみる。(読んでる人には分かるかもだけど←意味なし)

読後の第一声は、「…………うわぁ。」しか言えませんでした。なんつーか、いろいろと衝撃的すぎ。とりあえず、まさかここでこの人が退場するとは思ってなかった。可能性的にはまだ生き延びられる(演義とかではあの人のところに行ったりしてるし)人だし、その展開になれば彼との再会もあったり今後も活躍の余地はあるよなーと思ってたんですが、見通しが甘かった。それにしても、今まで物語の中核に関わってきたキャラをさっくり切り捨てるとは、陳某先生も容赦がない。そして、その死すらも利用して、着実に曹操陣営に喰い込んでいく司馬懿。今更ながら、この人も引き返せないところまできてるよなーとしみじみ思った。
もう一人、初期から中核にいた人物では呂布もついに退場。彼に関しては流石にそろそろだろうと覚悟はしていたので、そういう意味では衝撃は少なかったですが、それでもやはり感慨深いものがありました。あと、命乞いする場面での曹操とのやりとりが、地味に良い味出してるなーと思った。
その他、高順と陳宮。一人は戦場で、一人は刑場で。それぞれ自分の在り様を貫いたこの二人の散り様は、涙なしでは読めませんでした。くそぅ、二人とも格好良すぎだろう(涙) 一方、生き残り組となる張遼。彼の微妙な心境の変化はこれまでに描かれてきましたが、それでもまだ決定的といえるほどでもなく。いったいどういう具合に投降となるのかなーと思っていたら……おおお、そうくるのか。この場面は、長兄が格好良くてもうどうしようかと。つーか、長兄は何気に腹黒いというか計算高いというか、とにかくいちいち美味しいところを持って行き過ぎだ。

そして、最後。嗚呼、ここでそうなるのか。ここで、そうなってしまうのか……。以前は、ここまでの距離はなかったのに。これで彼らは本当に、決定的に、決別してしまったんだなぁと思うとすごく切なくなってしまいました。ずっと「公子」と呼んでいるのも地味につらいなぁ(これまでは基本的に字で呼んでたはず)

さて、33巻からはどうやら再び江東編となるようで。展開的にそろそろ孫権登場だろうし、楽しみです。……ところで、次回予告の「八怪」って何……?

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