『絶代雙驕』邦訳第2巻。一応原書を頑張って読んだので先の展開はなんとなく分かっているのですが(←なんとなくかよ)、それはそれとしてやっぱり楽しい。つーか、なんだかんだ言っても頭を悩ませなくても内容が分かるって素晴らしいよなぁとしみじみ思う今日この頃。
あとはとりあえず、小魚児がまだまだ少年と言って差し支えのない年齢ということも影響してか、ほかの古龍作品に比べると明るい雰囲気だなーと思いながら読み進めました。いや、他の作品が暗いというわけではないんですが、他の話はなんというか、明るい中にも一抹の影があるというかくたびれているというか、そんな印象があったりするもので。
個人的な戯言はさておき。今回の見どころは、十大悪人のうちの二人、蕭??と軒轅三光、そして江玉郎といった面々と小魚児のやりとりでしょうか。蕭??と小魚児の駆け引きはどう転がっていくのかが気になるし、軒轅三光は十大悪人の中ではあまり悪くない人だし(そうか?)結構ムードメーカーなところもあるしで、彼らとのやりとりは素直に面白く読めました。あと、小魚児とは違った意味で問題児(という一言で済むかどうか)な江玉郎。こいつは、状況に応じて態度が豹変する様子とか、今の段階ではまだかわいげがあるような気がしなくもないんですが、先を知っているとやっぱりちょっと、ねぇ?
一方、現時点でヒロイン候補(?)な3人の小姐は今回終盤で鉄心蘭が登場したのみ。彼女たちの出番は、まぁ以降のお楽しみということでー。……それにしても、このあとに待ち構えている(以下思いっきりネタばれにつき自粛)な展開に対しては、唖然茫然となる人が続出するんじゃないかと思ったり思わなかったり。
さて、あとがきで訳者の方もおっしゃっているように物語はまだまだ序の口、この先もいろんなキャラが登場してくるわけですが、次巻はどうやら過去話。1巻ではツカミが大切と思ったのか削られていた原作冒頭部分をここでやるのかな? なんにしろ、楽しみに待ちたいと思います。