なんとなくそういう気分になったので、これは良かったなーor面白かったなーと思う本をライトノベル・非ライトノベルでそれぞれ5点列挙してみる。ちなみに今年感想を書いた本は112冊でした。
まず、ライトノベル作品5点。
『BLACK BLOOD BROTHERS 8 -ブラック・ブラッド・ブラザーズ 宣戦恋歌-』[あざの耕平/富士見ファンタジア文庫]
鉄板。第3部に突入し、ここからの特区側の反撃に期待が高まります。
『オイレンシュピーゲル弐 FRAGILE!!/壊れもの注意!!』[冲方丁/角川スニーカー文庫]
「スプライト」と平行して展開中のシリーズ。核兵器テロを未然に防ぐために駆け回るこの巻は、特に凄まじかった印象。
『オペラ・グローリア 讃えよ神なき栄光を』[栗原ちひろ/角川ビーンズ文庫]
クライマックス直前。巻を重ねるごとに面白くなっていったシリーズで、今はとにかくどんな終幕が用意されているのか楽しみで仕方がありません。
『封殺鬼 鵺子ドリ鳴イタ2』[霜島ケイ/小学館ルルル文庫]
年の差カップル万歳(違) ……それはさておき、他に上げた作品と比べると地味ではありますが、堅実な話運びで楽しめました。
『流血女神伝 喪の女王8』[須賀しのぶ/集英社コバルト文庫]
全28巻に及ぶ大河架空歴史ファンタジー。「神と人の物語」として、見事な完結でした。
次点は『身代わり伯爵の冒険』(清家未森)か『DOORS I まぜこぜ修繕屋』(神坂一)かな。それぞれ楽しいコメディでした。
引き続き、ライトノベル以外の小説5点。
『廃帝綺譚』[宇月原晴明/中央公論新社]
直木賞候補にもなった『安徳天皇漂海記』に連なる物語。端正な筆致で綴られる4人の帝王たちの流れ行く先は、美しくも哀しい。
『烏金』[西條奈加/光文社]
金貸し業を手伝う一方で債権回収のためあれこれ工夫し、結果的に借財人たちの意識改革まで手がけてしまう青年の奮闘が楽しい。
『泣き虫弱虫諸葛孔明 第弐部』[酒見賢一/文藝春秋]
第一部の英訳版三国志ほどの破壊力はなかったけれど、エ○ァネタとか「伝説を作れ!」とか相変わらず不憫な諸葛均とか、腹筋攣りかけるぐらい笑った。
『黄金の王 白銀の王』[沢村凛/幻冬舎]
同じ理想を胸に、とてつもなく困難な戦いに挑んだ二人の王の物語。その生涯に圧倒されました。
『天平冥所図会』[山之口洋/文藝春秋]
史実の人物・事件を使った、和風テイストのファンタジー。軽妙な物語で最後まで飽きませんでした。
…………あれ、意識してなかったのにファンノベ大賞出身者ばかりになっちゃった。
えーと、次点はあまりの酷さに目を覆いたくなる(←褒め言葉)『柳生百合剣』か『柳生大戦争』(荒山徹)あたりで。
なお、『天王船』(宇月原晴明)と『村田エフェンディ滞土録』(梨木香歩)、それから『闇の守り人』(上橋菜穂子)も素晴らしかったと思うけれど、これらは単行本等の文庫化なので除外しました。
あと、2007年以前に発売された本の再読も除いています(だって、それまで入れたらほぼ全部山風で埋まっちゃうし……)
さて、2007年も残すところ数時間になりました。皆様、良いお年をー。