人より不思議な出来事に遭遇しやすい少女・香絵。探偵事務所で事務のバイトをしている彼女が遭遇する不思議な出来事を綴った物語、第2巻。
今回の話は、香絵が偶然拾った携帯電話をきっかけに出会った、ある青年と一緒に過ごした5日間の話。1巻と同じく連作短編形式といえなくもないけど、「記憶」を軸にした物語といった雰囲気。
1作目と同様、優しさとほろ苦さを併せ持ったストーリィが良い感じ。重くなりかねない話でも、ふわりと優しく包んで仕上げてあるので、なごみつつも時々核心部分を誤魔化されたような気分になったりした。本筋の部分は、ゲスト(?)の青年・学との交流が良かったですね。香絵と学の「再会」あるいは「出会い」で幕を下ろしたのがなんともにくい演出です。あとはとりあえず、グミがいちいちかわいすぎてどうしようかと思いました(←犬好きな人)
「ぶたぶた」シリーズは大好きで続きが楽しみなのは言うまでもないですが、このシリーズもまた1年後ぐらいに新作が読めるかもなーと思うと、それもちょっと楽しみになりますね。
作品名 : 神様が用意してくれた場所2 明日をほんの少し
著者名 : 矢崎存美
出版社 : GA文庫(ソフトバンククリエイティブ)
ISBN : 978-4-7973-4296-3
発行日 : 2007/9/12