神仙の末裔である少女・芦笙と、呪いによって妖魅へと変化しつつある青年・貴琅。「出会ってはならない」二人の出会いからはじまった、中華風異世界ファンタジー3巻目。
睡虎との戦いで深手を負った一行は、病や傷に聞く霊水が湧くという霊水池を訪れるが、そこでまた騒動が起こり……という内容。今回彼らと対峙した妖魅はこれまでと比べて小物であったためそちら方面はやや物足りなさがありましたが、その不足分を補うように登場人物たちの関係や互いへの意識が見えてきて、また別の面白さがありました。なにより貴琅の心境の変化は、いろんな意味でニンマリしてしまいました。あと、王道らぶ万歳。
で、直接対峙した妖魅よりも得体の知れなかったあの人。普通に考えたら、やっぱり……なのかなぁと思いますが、それにしてもこれからどういう風な展開をみせるのか、続巻が気になるところです。
“『旋風天戯 ~悪夢は秘かにやってくる~』[瀬川貴次/集英社コバルト文庫]” への1件の返信