悪人・善人・悪党・官憲・奇人・変人・人外などなど、一癖も二癖もある連中が入り乱れて繰り広げる馬鹿騒ぎを描いた「バッカーノ!」第7弾、その名のとおり完結編。
いい加減に人物把握が難しくなってきた今日この頃ですが、まぁメインどころを押さえておけば大丈夫だろうと割り切ることにして(適当)
えーと感想ですが、1934自体が「ヒューイ・ラフォレット編」の序章だったのかなぁという感じ。今回のエピソードには一応ケリがついてるけど、あくまで「一応」だし。
あとなんというか、全体的に荒かった印象が。いや、読んでいる最中はいつもどおり面白かったんですが、冷静になると「……つまりこれってどういう話でしたっけ?」と首を捻ってしまったり、登場人物がわんさか出てきて視点も頻繁に移り変わったりするものだから、話そのものはじっくりと楽しめなかったのがちょっと残念。ラッドやグラハムをはじめとする奇抜なキャラクターはいつもどおり、十分面白かったんですけどねー。
そんなわけで、個人的にはやや不完全燃焼に終わってしまったエピソードでしたが、これを受けて続く1935、そしてあとがきで語られた他の年代のエピソードがどのような話になるのか。続刊が楽しみなところ。
作品名 : バッカーノ! 1934 完結編 Peter Pan In Chains
【 amazon , BOOKWALKER 】
著者名 : 成田良悟
出版社 : 電撃文庫(メディアワークス)
ISBN : 978-4-8402-3805-2
発行日 : 2007/4