正統派異世界ファンタジー(微量にSF要素含む)「空ノ鐘」12巻目。これにて完結です。
ラトロアの議員との会談に臨むフェリオとウルク。議論が白熱する中、メビウスたちの手によって、世界の存亡に関わる未曾有の事態が引き起こされる。フェリオたちだけではなく、イリスたち来訪者も事態の収拾のため決戦の地へと赴く――と、そんな展開。
感想。見事なまでの大団円といってもいいのではなかろうかと。個人的には、いくらなんでもハッピーエンドすぎるような気がしなくもありませんが、これはまぁ、好みの問題か。
登場人物に絡んでは、文官系の居残り組以外にはそれぞれ見せ場が用意されていたのがなによりも嬉しい誤算でした。特に、バロッサ将軍なんて絶対出番ないと思ってたし。その他、カトルの最後の場面でちょっと涙ぐんでみたり、なんともしぶとい彼女らにある意味感心したり。あと、どんな決着になるかと思っていたフェリオ・リセリナ・ウルクの微妙な三角関係については、鶴の一声で決まっちゃったねぇ、という感じ(苦笑) 彼らは勿論、他のカップルの皆さんもどうぞお幸せに、といいたくなるようなエピローグでした。
ともあれ無事完結ということで。次の作品がどんな話になるかわかりませんが、楽しみにしながら待つことにいたします。……忘れた頃にでも、陰陽の京の続きが出てくれればもっと嬉しい、と往生際悪くも願いを込めて呟いておきます。
……それにしても、パンプキンは美味しいところを持っていきすぎ。つーか、ほとんど裏主役状態だったような……。