お転婆姫とその許婚が江戸を騒がす怪異に首を突っ込むラブコメ謎解き草子、第3巻。
今回の話は、嘉一の祖母・帰蝶が「嘉一の嫁探しのため」江戸にやってきたことからはじまります。しかし、帰蝶の本当の目的は他にあるらしく、何やら怪しい動きを見せている。一方、江戸の町では神隠しと殺人が相次いで起こり……という展開。
相変わらず話はさくさくテンポ良く進むし、話も無難に面白かったです。いろいろと軽めなのでやや物足りなくもありましたが。事件の肝である神隠しと殺人の関連については、昔に読んだ短編だったかなんだったかで似たような設定が使われていたのをうっすら覚えていたこともあり「あぁつまりはそういうことなんだろうなー」と割と早めに見当つきましたが、それでも楓と弥比古がどうなるのかとはらはら楽しめました。
あとはやっぱり、登場人物がそれぞれ良い感じでしたね。楓と弥比古は何気に馬鹿ップル度が上昇中だし、羽瑠はライバル・緋那の登場でかわいさ倍増って感じだし、帰蝶も色んな意味で素敵なキャラだったし。目的を果たし、熊野に帰ってしまった帰蝶一行ですが、また登場してくれるといいなー。
さて、次はどんな事件に巻き込まれるのか、楓と弥比古のじれったい関係は今回の事件を経たことで少しは進展しているのか。4巻も地味に楽しみです。
作品名 : 楓の剣! 三―かげろふ人形
【 amazon 】
著者名 : かたやま和華
出版社 : 富士見ミステリー文庫(富士見書房)
ISBN : 978-4829163641
発行日 : 2006/8
“『楓の剣! 三―かげろふ人形』[かたやま和華/富士見ミステリー文庫]” への1件の返信