『バッカーノ! 1934 娑婆編 Alice In Jails』[成田良悟/電撃文庫]

 悪人・善人・悪党・官憲・奇人・変人・人外などなど、一癖も二癖もある連中が入り乱れて繰り広げる馬鹿騒ぎを描いた「バッカーノ!」第7弾後編……ではなく前編その2。

 さてこの「娑婆編」、内容としては「獄中編」と同じ頃シカゴで起こっていたのかを描いたものなので、あとがきで成田氏自身もおっしゃってるように、2冊セットで上巻と考えるのが一番しっくり来る感じ(伏線も一部は回収したものの、その倍以上ちりばめられてたし) もっとも、「獄中編」と比べると登場人物のイカレ具合&アクション分も格段に増量されてますから、単純に読んでて面白くはありました。
 登場人物のなかでは、とりあえずグラハム(ドラマCDおまけの中編で登場済。既読。)は相変わらずイッちゃってるなーとか、本格登場したルネもまた普通にマッドなサイエンティストだなーとか。つーかこの二人は、ラミアの面々よりも精神的にはよっぽど化け物だ(笑)

 諸々の事態や思惑が錯綜するこのエピソードが、一体どのようなエンディングを迎えるのか。完結編の発売が待ち遠しいですね。

作品名 : バッカーノ! 1934 娑婆編 Alice In Jails
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著者名 : 成田良悟
出版社 : 電撃文庫(メディアワークス)
ISBN  : 978-4-8402-3636-2
発行日 : 2006/12

『アルスラーン戦記12 暗黒神殿』[田中芳樹/光文社カッパ・ノベルス]

 ペルシャ方面をモデルにした架空の大陸で繰り広げられる歴史絵巻、「アルスラーン戦記」第12巻。「すごい、2年連続刊行だっ!」と一瞬大喜びしたあと、なんだかひどく哀しい気分になった今日この頃。

 以降の巻への前振りという印象の強かった11巻に対して、この巻ではその伏線があちこちで動き出したといったところ。まぁ、どれほど凄惨な戦いになるのかと思っていたペシャワール戦が意外と呆気なかったのが拍子抜けではありましたが。一方、ミスルでは急転直下というか棚からぼた餅な事件により遂にヒルメスが権力を掌握。蛇王対策に追われるパルスに対して彼がどのような行動に出るのか、楽しみ。そういえば、久々に登場のタハミーネは境遇だけを見れば普通に気の毒なんだけど、やっぱり態度がアレすぎて同情はしかねる……いつか願いが叶えば、少しは心に余裕が出来てアルスラーンへの態度も変わる、と思いたいのですけどねぇ。
 それにしても、順調に主要登場人物に死亡フラグが成立していってるのは多分気のせい……ではないんだろうなぁ。つーか、主人公のアルスラーンですらかなりヤバそうというのはどうしたもの。

 第二部は確かあと2~3巻の予定だったかと思いますが、その間に果たして「皆殺しの田中」の本領がどの程度発揮されるのか。かなりどきどきします。

作品名 : アルスラーン戦記12 暗黒神殿
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著者名 : 田中芳樹
出版社 : 光文社カッパ・ノベルス(光文社)
ISBN  : 978-4-334-07644-03
発行日 : 2006/12/7

『GOSICK VI -ゴシック・仮面舞踏会の夜-』[桜庭一樹/富士見ミステリー文庫]

 西欧の小国に留学した少年と留学先の学園に住む奇妙な少女の交流と彼らの遭遇する事件を描いたシリーズ、本編第6巻。

 今回の話は5巻の直後。「ベルゼブブの頭蓋」を脱出した後、一弥とヴィクトリカが二人して学園に戻るために乗りこんだ列車で今度は「形見箱」を巡る事件に巻き込まれる、というのが今回の話。
 ミステリとしてアレなのは以下略ですが、今回もヴィクトリカと一弥の可愛らしいカップルぶりが良い感じ。特に今回は、ヴィクトリカが一弥をどう思っているのか、本人の前ではないにしろ初めて具体的に語ってくれましたし(まぁ、これまでも態度では示していたわけですが) 正直、表現など狙いすぎてるような印象を受けてしまってちょっと微妙な部分もありましたが、全体的にはいつもどおりの出来で安定して楽しめました。

 さて、ひとまず二人は互いの手を離さずにすみましたが、オカルト省と科学アカデミーの抗争ややがて訪れる二度目の嵐など、将来には不安要素がたっぷりなわけで。果たして、二人の絆はどのような運命を辿るのか、この先の展開も楽しみ。

作品名 : GOSICK VI -ゴシック・仮面舞踏会の夜-
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著者名 : 桜庭一樹
出版社 : 富士見ミステリー文庫(富士見書房)→角川文庫(角川書店)
ISBN  : 978-4-8291-6375-7 → 978-4-04-428113-7
発行日 : 2006/12 → 2010/11/25

今日は仕事がはかどる。

「まぁ世間様では休日だし、電話や来客が平日の半分以下だからだろうなきっと」と冷静に考えつつ。
とりあえず各種書類の処理に勤しんだ結果、今日中に片付けようと思ってた分の仕事は片付けられたのでほぼ定時で帰宅できました。
こんなに早く帰れた(しかも仕事持ち帰ってない)のは先月以来だ……。

帰宅後は、今月の大本命・アルスラーンの新刊がまだ届いてないのにやや凹みつつ、せっせと未読本の処理開始。
ああそういえば、富士ミスの企画本(?)『ネコのおと』購入したのですが、まぁネタとしてはそこそこ面白かったです。
ちなみに、私がウケたのは田代氏による駄目出しとあざの氏の恨み節だったり(笑)

おかしい。

先月よりはマシになると思ってたのに、何故か残業時間が先月よりも多くなってる……。
いやまぁ、先月よりは早く片づく予定なんですけどっ!(大量に願望含む)
……って、そういえばあれこれ年末進行だから別に受け持ってる仕事のいくつかもとっとと処理しないといけないんだったorz

そんなこんなで疲労は溜まる一方で、家に帰るとばたんきゅーな今日この頃。
ふと気がつけば、夏から続けていたヨガもサボり気味で、さらには順調に減ってた体重も増加の兆しが。
うーむ、ここらでもう一回気合を入れなおして頑張らねばなりませんね。