『流血女神伝 喪の女王5』[須賀しのぶ/集英社コバルト文庫]

 架空歴史ファンタジー「流血女神伝」、最終章ユリ・スカナ編第5巻。あとがきによれば8巻構成確定だそうで……8巻で終わるんだろうか(禁句)

 えーとそれはさておき感想。今回はあとがきでも書かれているようにオールキャスト登場で、バンディーカ崩御後にそれぞれの方向に動き出した各国&各登場人物の状況整理といったところ。全体的に容赦の無い描写&展開が目についたのですが、中でも衝撃的だったのはドーン。シリーズ当初の颯爽とした姿はどこへ、と言いたくなる憔悴ぶりが痛々しかった……。おまけに、物凄い勢いで死亡フラグが成立していってるんだものなぁ(泣笑) やはりというべきかミュカも動乱のキーパーソンになりそうな気配だし……エティカヤ(というかバルアン)が本格的に行動を開始したこの先、ルトヴィアがどうなってしまうのか、先が気になるところ。ああそういえば、サラはようやく嫉妬から解放され本来の性格に戻ったようですが、このまま退場できれば幸せになれていいよねーとちょっと思った。無事、退場できれば。
 一方、ユリ・スカナ。ネフィシカはやはり底の知れない怖さがありますねぇ。思い込みが強いとはいえ基本的には善意の人だけに、余計に性質が悪いというか。少なくとも為政者としては適任ではないよなぁ、と今回の彼女に関する描写を見てしみじみ。パーヴェイも含むものが確実にありそうですし、分かっていたけどユリ・スカナの先行にも波乱がありそうです。
 最後になりますが、カリエ一行。セーディラの側にエドがいると思うから安心できているのも大きいでしょうが、それにしても軟禁状態に置かれても異様に高い順応性を発揮するカリエの姿は、重い物語の中で良い息抜きでした。で、セーディラの確保に向かったサルベーン。コイツにはもう、馬鹿としか言いようがないヤツだな……と哀れみすら感じるようになってきましたよ。ラストは、うーん、微妙。ここで退場というのもありな気がするけど、それは須賀さんにしてはぬるすぎるだろうと(酷) そういうわけで、なんだかんだでもう少し悪あがきしそうな気もするんだよなー。

 ともあれ残りも3巻(予定) ここからどのような展開を見せるのか、ますます楽しみ。6巻は4月下旬ということですが、今から待ち遠しいですね。

作品名 : 流血女神伝 喪の女王5
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著者名 : 須賀しのぶ
出版社 : 集英社コバルト文庫(集英社)
ISBN  : 978-4-08-600874-7
発行日 : 2007/2

コミック三国志マガジンvol.13&『火鳳燎原』24~25巻(台湾版)。

創刊以来毎号文句を言いつつちゃんと購入してる私っていい読者だよなーと思う今日この頃。
それはさておき、発売日から2日遅れでようやく発見&購入。以下、簡単に感想。

【黄河の一滴(志水アキ)】
今回は簡雍。どこが夢でどこが現か定かではないだけに、ラストもどういうことなのかあれこれ想像を巡らすことが出来て面白い。それにしても、「あの続き」を知っているとわずかながら寂寥感を抱いてしまいますね……。

【火鳳燎原(陳某)】
今回も省略なし。こうなると、何故よりによって「趙雲」の名が初めて舞台に出てくる重要場面を削ったのか理解できません。
愚痴はさておき、今回から6巻に突入(ちなみに、6巻はまるまる虎牢関の戦いになってます) 今回収録部分では周りから全く評価されていない桃園三兄弟、しかしこの後基本的に蜀陣営が好きじゃない私でも思わず惚れそうになるぐらいの素晴らしい活躍が待っているので、ファンの方はお楽しみに(どこへともなく宣伝) あと見所は曹操陣営&「二奇」荀彧の初登場ですかねー。このあたりから史実武将が増えてきて本格的に面白くなるんですが……隔月だとテンポ遅いし、既に脱落してる人も多そうだorz

【守護神(佐々木泉)】
各号掲載の魯粛シリーズ第7話。いよいよ赤壁突入!と思っていたら、その前段階の溜めの回でした。ちょっとした描写の上手さや話の面白さなどはもはや超安定の鉄壁レベル。次号の展開に期待。

印象に残ったのはこの3作品ぐらい。あと、『うまなみ三国志』や『STOP!劉備君』は感想書いてませんが、いつもそれなりに楽しんで読んでます。

ついでに、台湾で買ってきた『火鳳燎原』24~25(陳某/東立出版集團有限公司)。24巻は前巻から引き続いて曹操軍VS張繍軍(いろいろ変更されてる部分はあるけど、内容的には宛城の戦いに相当)、そして24巻終盤から25巻は司馬家が大打撃を受ける展開。いや、正直ここまで司馬家が窮地に陥ることはなかろうと思ってたので、最初に読んだ時は司馬懿の取り乱しようも「……えーと、これは演技?」とか思ってしまった。ごめんよ(一応)主人公、いくらなんでも(少なくともこの時点では)そこまで人非人じゃないよね……。あと、名前が違うしオリキャラなのか、でもなんかあの人っぽいんだよなぁ……と初登場時から悩んでいた山小姐。彼女に関してはこういう方向から来るか、という感じでした。
とにもかくにも、司馬懿と燎原火にとっての決定的な転換点となっただろう今回以降の展開が非常に楽しみなところ。

2006年下半期ライトノベルサイト杯。

平和さん主催の『2006年下半期ライトノベルサイト杯』(外部投票ページ)31日まで投票受付中。前回投票し忘れたから今回は余裕を持ってと思ってたのに、ふと気がつけばもう締切前日……。

えーとまぁそれはさておきオススメ作品。つらつら書いてたら思いのほか長くなったので、たまには「続きを読む」機能を使うことにします。以下、興味のある方はどうぞ。

“2006年下半期ライトノベルサイト杯。” の続きを読む

三国志マガジンGETできず。

これまで取り扱ってくれてた近所の本屋で入荷がなくて……。
わーん、今回は志水アキと佐々木泉の作品が掲載されてるから楽しみにしてたのにー。
明日、仕事の帰りに買えるかなぁ。

嘆いても仕方がないので、台湾で買ってきた火鳳24~25巻読み返し。
何回か読んでようやくある程度内容が理解できたけど、同時に最初は相当誤訳してたことが判明して少々凹む。つーか、台湾版購入しだして結構長いのに翻訳レベルがちっとも向上しないというのはあれか。私には言語学のセンスがそもそもないということかorz

帰ってきました。

楽しかったけど疲れたー。
それにしても、今回何故か地味にネタだらけの旅行になった気がするのは気のせい……?
まぁとにかく、旅行記は明日以降にでも書くことにします。