『怪・力・乱・神 クワン 5』[志水アキ/MFコミックス]

後漢末を舞台にした中華ファンタジー5巻目。クワンとダキの再会と左慈仙人の登場、そして攫われたシャガを助けるため黄巾の乱に巻き込まれていくクワンと、いろいろ状況を整理しつつ新展開といった巻でした。

クワンの正体(?)に関しては、以前にちらりと親の姿が登場したときにああアレか、と分かった人も多いとは思いますが、その予想に違わずでした。で、どうやらアレがクワンになった過程に帝江が関わってるらしいというのが興味深い。
他、ダキも年取ってないのは何か意味があるのかとか、もう半身を捜す必要がないというのはどういうことなのかとか、いろいろ気になるところ。

一緒に買った『異郷の草 三国志連作集』【bk1amazon】は三国志マガジン掲載の5編をまとめたもの。それ自体は別にいいんですが、最初の2編はクワン4巻に収録されてるからなんとなく損をしたような気がしなくもなかったり……

作品名 : 怪・力・乱・神 クワン 5 【bk1amazon
著者名 : 志水アキ
出版社 : メディアファクトリー(MFコミックス)
ISBN : 978-4-8401-1674-9
発行年月 : 2007.2

『泣き虫弱虫諸葛孔明 第弐部』[酒見賢一/文藝春秋]

 お馴染みの三国志を換骨奪胎し、一部ファンの間で話題を呼んだ(もしくは爆笑の渦を引き起こした)酒見流三国志第2巻。今回収録されているのは孔明出廬後から長坂坡の戦いまで。

 第1部から既に絶好調でしたが第弐部になっても相変わらず、作者氏は読者を笑い死にさせる気かというぐらい、全編ノリノリ&ツッコミ入りまくり。三国志知らない人が読んでも笑えるかどうかは分かりませんが、少なくとも私は腹筋が攣りかけるぐらい笑いました。それにしても、読んでいると基本的な話の筋は普通の三国志と大差ないはずなのに、何でこんなにわけが分からないアホな小説になってるんだろう……と不思議にもなってもきますな。
 今回の収録分。勿論我らが主役、なんだかんだで劉備に仕えることになった孔明もやってることはこれまでと変わりなくアレな感じで笑えるんですが、今回は脇役勢が強すぎた(笑) 劉備軍団は1巻に輪をかけて個性が強烈になってるし、(ほぼ)初登場組も「呉」繋がりで総員ヤのつく職業化してる孫呉の人たちとか人材オタクぶりをこれでもかというぐらい発揮してる曹操とかニートな司馬懿とか、普通そんな風に考えないだろうという方向で脚色されてて出てくるたびに大笑い。……そして、相変わらず不憫な諸葛均に大爆笑しつつ一応合掌。

 別文誌上で連載が始まった第参部の単行本化も、今から楽しみ(←気が早すぎ)

作品名 : 泣き虫弱虫諸葛孔明 第弐部
    【 amazon , BOOKWALKER
著者名 : 酒見賢一
出版社 : 文藝春秋
ISBN  : 978-4-16-325120-2
発行日 : 2007/2

第115回簿記検定。

もはや恒例行事となってますが、懲りずに受けてきました。
今回は、比較的基本レベルの問題が多かったかなーという感じ。それと合格ラインに達したかどうかは別問題なわけですが。自己採点したらまた少し足りないし……orz
敗因はやっぱり、「問題難化するだろうから捨回で!」と根拠なく決めつけてたことですねぇ。もうちょっと真面目に復習してたら多分受かってたと思うのでかなり悔しい。

まぁ、終わったことをいつまでも嘆いても仕方がない。次回からは新傾向問題が導入されますが、1回目ならさほど無茶な問題は出してこない&問題の難易度も上げないだろうと信じて(←微妙に学習してない)、地道に勉強していくことにします。

時期が決まってないだけ、と信じたい。

今日の読書記録を書いたあと、なんとなく続きでamazonの陸小鳳シリーズのレビューを見てみる。

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ここで唐突に、空想堂7周年記念と銘打って献本企画するとか言い出したら、どなたか乗ってくれる方はいらっしゃるでしょうか(目が真剣)

『紫鳳伝 王殺しの刀』[藤野恵美/トクマ・ノベルズEdge]

 『陸小鳳』の続刊はまだかと禁断症状に苦しめられはじめた今日この頃(本当、お願いしますよ早稲田出版様) 武侠風の中華ファンタジーということで、とりあえず少しでも武侠分を補充しようと購入。で、実際読んでみたら普通に武侠モノでした。

 たしかにファンタジーな設定も一部あるものの、話そのものは勧善懲悪系の王道武侠モノで、それらしい雰囲気も演出されていたのは好印象。ただ、後半の展開が個人的にちょっと微妙というか、それはないだろうと呟きたくなるような展開のオンパレードで醒めてしまったというか。ラストもとても爽快とは言いがたいし……。まぁ私の場合、こういうタイプの武侠モノは比較対象が問答無用で古龍になるので、必要以上にマイナス評価している面もありますが。

 前半は普通に楽しめただけに、いろいろと惜しいなぁ、というのが最終的な感想。
 ……ところで、徳間の人は武侠を売りたいならそれこそあと二人残ってる武侠御三家(古龍と梁羽生)やその他新鋭武侠作家の翻訳に手をつけるのが良いのではないかと思うのですが(←単に自分が読みたいだけ)

作品名 : 紫鳳伝 王殺しの刀
    【 amazon
著者名 : 藤野恵美
出版社 : トクマ・ノベルズEdge(徳間書店)
ISBN  : 978-4-19-850732-9
発行日 : 2007/1