『火の国、風の国物語 戦竜在野』[師走トオル/富士見ファンタジア文庫]

 あらすじからオーソドックスなファンタジーっぽいかなぁと判断して購入してみた師走トオルさんの新シリーズ。

 内容は、一言で言えばとある国で勃発した内乱を巡る物語で、予想通り直球ど真ん中のファンタジーでした。この巻は王国側の視点で描かれていましたが、あとがきによればDMの連載は反乱軍側から描いた話になっているようで。単純にどちらが正しいと言い切れないような話にしていくのかな(……まぁでも、この巻を読むだけでも王国の貴族にはどうしようもないっぽい連中も多いみたいだけど……) 2つの視点が上手く絡んでいけば、また面白くなりそうだなーとちょっと期待。
 で、王国側を主役に据えたこの巻。主人公の騎士アレスは、とある事情から能力的には最強っぽいのですが、主として忠誠を誓っている王女に振り回されたり、わりと昔気質な騎士道精神の持ち主だったりするせいか、あまりそういう印象がなかったり(酷) まぁ、戦闘場面では流石の活躍で格好良さを見せつけてくれますし、登場人物たちとの絡みでは精神的な未熟さなど人間味が感じられていいかもなーと思ったり。

 今回の戦闘ではひとまず勝利を収めた王国軍ですが、反乱軍の巻き返しももちろんあるでしょうし。あと、人間たちの争いの影で、本質的には戦いを厭っているアレスをあからさまに流血の道へ導こうとしている「助言者」パンドラと「黄昏の主」は一体何を望んでいるのか。続きが普通に気になるところです。

作品名 : 火の国、風の国物語 戦竜在野
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著者名 : 師走トオル
出版社 : 富士見ファンタジア文庫(富士見書房)
ISBN  : 978-4-8291-1972-3
発行日 : 2007/10

『BLACK LAGOON 7』[広江礼威/サンデーGXコミックス]

架空の都市ロアナプラを舞台に、裏社会に属する組織・人物達の繰り広げる駆け引きや荒事を描くシリーズ、第7巻。

6巻から引き続き、最恐メイド復讐編その2。といっても、今回は本格的なドンパチ前の助走といったところか。
個人的には一番贔屓な張大哥の出番が多かったのが嬉しかったですが、話の内容的にもロアナプラの裏事情とかも垣間見えたりしていろいろと興味深かったです。こういう話が出てきたということは、そろそろシリーズ全体を収束させる方向に動いてるのかな?
ともあれ次巻以降、この騒動が各勢力の思惑も絡んでどのような方向に動いていくのか、気になるところです。

……しかし、今回の話読んでたらロックも確実に染まってるというか、むしろある意味こいつが一番性悪なんじゃないかという気がしてきた。

作品名 : BLACK LAGOON 7 【amazonbooplebk1
著者名 : 広江礼威
出版社 : 小学館(サンデーGXコミックス)
ISBN : 978-4-09-157113-7
発行年月 : 2007.10

表示をちょっと変更してみる。

なんとなくそういう気分になったので。
といっても、サイドメニュー以外はあまり目立たない部分をちょっといじっただけですが。

で、サイドメニューはウィジェット対応にしてみたんですが、リンクの出力順は管理画面で調整できないのか。
ざっと探した感じではそれらしいプラグインも引っかかってこなかったし、本体ファイル触らなきゃ駄目なのかなぁ。
だったら面倒だし、このままでいいか……と一瞬思ったけど、やっぱりID順出力に修正。

『BLACK BLOOD BROTHERS 8 -ブラック・ブラッド・ブラザーズ 宣戦恋歌-』[あざの耕平/富士見ファンタジア文庫]

 吸血鬼と人間の共存地帯『特区』と、そこに住まう吸血鬼と人間たちの物語、「BBB」シリーズ長編第8巻にして第3部開幕編。

 内容を一言で言ってしまえば、前巻で九龍の血統に出し抜かれ、特区を奪われたミミコたちが本格的に反撃態勢に移るまでの話、というところ。なので、これまでの積み重ねから展開される物語は十分面白かったものの、やはり次以降への溜めの巻という印象が強かったです。
 登場人物たちの動向に関しては、何よりもまず、それぞれの想いを胸にそれぞれの戦いを続ける姿に声援を送りたくなってしまいますね。中でもミミコとジローはとにかく頑張れ、という展開で。それだけに、それぞれに悩んだりしていたこの2人とコタロウの終盤での思わぬ「再会」、そしてようやく本来の自分を取り戻したミミコの演説に至るまでの描写がより印象深く感じられました。あと、セイに関してはまさかそうくると思ってなかったので思わず爆笑。

 さて、あとがきによればこれからいよいよ収束に向かっていくこの物語。多くの登場人物たちの選択あるいは決意が示されたこの先に、果たしてどのような波乱と結末が待っているのか。とにかく、続きが楽しみです。

作品名 : BLACK BLOOD BROTHERS 8 -ブラック・ブラッド・ブラザーズ 宣戦恋歌-
    【 amazon , BOOKWALKER , honto
著者名 : あざの耕平
出版社 : 富士見ファンタジア文庫(富士見書房)
ISBN  : 978-4-8291-1968-6
発行日 : 2007/10

10月3週目の購入メモ。

『夜を買いましょう』[浅暮三文/集英社文庫]【bk1boopleamazon
『水滸伝 13』[北方謙三/集英社文庫]【bk1boopleamazon
『Black lagoon 7』[広江礼威/サンデーGXコミックス]【bk1boopleamazon
『スイートスイーツショコラ』[ゆうきりん/徳間書店]【bk1boopleamazon
『BLACK BLOOD BROTHERS 8 -ブラック・ブラッド・ブラザーズ 宣戦恋歌-』[あざの耕平/富士見ファンタジア文庫]【bk1boopleamazon
『Dクラッカーズ・ショートII 過日-roots-』[あざの耕平/富士見ファンタジア文庫]【bk1boopleamazon
『アビスゲート1 果て見えぬ淵の畔に』[神坂一/富士見ファンタジア文庫]【bk1boopleamazon
『火の国、風の国物語 戦龍在野』[師走トオル/富士見ファンタジア文庫]【bk1boopleamazon
『中国雑話中国的思想』[酒見賢一/文春新書]【bk1boopleamazon
『中国を追われたウイグル人 亡命者が語る政治弾圧』[水谷尚子/文春新書]【bk1boopleamazon

今回購入分の個人的期待度No1はやはり酒見氏の初エッセイ集! 早く読みたいなー早く届かないかなー。