少女小説人気アンケート調査2008。

幻燈博物館様で実施されていた「第三回(2008年)少女小説人気アンケート調査」集計結果発表中。
……開始直後に投票済ませてたのに、宣伝活動するのを忘れていた私の馬鹿……orz
ちなみに投票したのは、以下の5つ、のはず。(いや、メモを忘れてうろ覚えなので……←ますます馬鹿)
・『流血女神伝 喪の女王8』[須賀しのぶ/集英社コバルト文庫]
・『身代わり伯爵の冒険』[清家未森/角川ビーンズ文庫]
・『オペラ・グローリア 讃えよ神なき栄光を』[栗原ちひろ/角川ビーンズ文庫]
・『封殺鬼 鵺子ドリ鳴イタ2』[霜島ケイ/小学館ルルル文庫]
・『死が二人を分かつまで3』[前田栄/新書館ウィングス文庫]

えーと、総合TOPは女神伝かなーと予想していたのですが、身代わり伯爵。1位争いは接戦のようですが、身代わり伯爵側は期間内発売の3冊で票が分散してるから、実際のところはもっと差がついていたっていうことか。意外といえば意外だけど、女神伝がかなりの長編だということを考えればそれなりに納得できる結果でもあるかなー。
ともあれ、少女小説対象の貴重な調査を行ってくださった池内眞世様、お疲れ様でした。

『オペラ・アウローラ 君が見る暁の火』[栗原ちひろ/角川ビーンズ文庫]

 薬師のカナギと謎の詩人ソラ、そして元暗殺者の少女ミリアンの3人、そして彼らと関わる人々の繰り広げる物語「オペラ」シリーズ、最終巻。

 想像以上に綺麗な幕引きになったなぁというのが、読了後の素直な感想。『グローリア』終了時点ではもうハッピーエンドは望めないんじゃないかこれ、とか思ったりしていたのですが、そんな悲観的な予想を作中人物それぞれの頑張りが覆していってくれたのが、なんとも嬉しかったです。何度もハラハラさせられましたけれど、それもこれも終わりよければすべて良し、という感じですねー。
 登場人物関係では、やはりカナギとソラ、そしてミリアンが印象的でしたね。カナギがソラのことを忘れてしまって、そのことがミリアンとの関係にも響いてきて……というあたりに、この3人の絆を感じました。それにしても、普通なら感動的になるだろう場面での掛け合いがちっとも感動的でないのは、彼ららしいというべきなのかどうか(笑) えーと、他にはバシュラールとシュナル、リュリュとデクストラのカップル(?)の迎えた結末にニンマリしたり、ヤウザをはじめとする魔導師たちやラングレーなどの脇役陣の奮闘を楽しんだり。密かにシリーズ最大の敵だったんじゃ?というウゴルとの最終戦や、『世界の王』と『鳥の神』の対話と決着も、それぞれ読み応えがあって良かったです。

 これまでとは違う世界で、この先彼らがどのような人生を送るのか。もはや知ることはできませんが、その未来に幸多きことを祈りたいと思います。そして、いつの日か、あの3人が再会する日が来ることも……。

作品名 : オペラ・アウローラ 君が見る暁の火
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著者名 : 栗原ちひろ
出版社 : 角川ビーンズ文庫(角川書店)
ISBN  : 978-4-04-451408-2
発行日 : 2008/2/1

1月5週目の購入メモ。

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『倚天屠龍記3 盟主の条件』[金庸/徳間文庫]【amazonbooplebk1
『月夜見亭の主人 1』[青柳たくみ/B’s-LOG Comics]【amazonbooplebk1
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『月夜見亭の主人』ははなんとなく。四季折々の料理を楽しめる和風カフェを舞台にした話で、普通に面白かった。そして、美味しい料理を食べに行きたくなった……って、美味しそうな料理を出すレストランとかが登場する本を読むたびに同じ状態になるなぁ(←食いしん坊)

『火の国、風の国物語2 風焔相撃』[師走トオル/富士見ファンタジア文庫]

 とある王国で勃発した内乱を巡る戦記ファンタジー、第2巻。

 誰もが思うことでしょうが、王国軍側主人公のアレスって、一人無双かBASARAかって状態だよなぁと、しみじみ思いました。
 それはさておき、1巻では描写が少なめだった反乱軍改め解放軍側の描写が増量となったことも手伝ってか、この巻は片方の陣営に肩入れするということはなく読みました。まぁ、どちらの陣営も大義名分は持ってるしねぇ……。
 内容・展開的には、王国側では戦場においては無敵なアレスが周囲の妬みや思惑から足を引っ張られたり、解放軍側は首魁・ジェレイドの冷徹な智謀の展開や「風の戦乙女」ミーアの活躍、そして両陣営の激突などなど、いかにも王道という感じで普通に面白かったです。それぞれ不安材料も抱えている彼らの戦いがこの先どういう風に推移していくのか、クラウディア王女の婚約やアレスの「助言者」パンドラの存在がこの先どういう風に物語に影響してくるのか、先の展開が気になるところ。

 次の巻は雑誌掲載分の、ジェレイドたちが決起した当初の話になるようです。今回の話でも経緯はさらりと語られていましたが、さてその詳細はどんなものだったのか。発売が楽しみです。

作品名 : 火の国、風の国物語2 風焔相撃
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著者名 : 師走トオル
出版社 : 富士見ファンタジア文庫(富士見書房)
ISBN  : 978-4-8291-3253-1
発行日 : 2008/1/19