書店店頭で見かけてなんとなく購入した一冊。ここしばらく流行してるのかよく見るジャンル・お店もの(というのか?) 京都市内で仕出し弁当屋「ちどり亭」を営業しているいいところのお嬢さん・花柚さんと「ぼく」ことアルバイトの大学生・彗が出会う、料理やらお弁当の発注やらに絡んだ日常とそれぞれの恋の物語。
京都舞台でメイン級の人物に地元出身の人多数なのに京都弁が全く出てこないのはこれ如何に。まあ、旧家のめんどうくさいあれこれとか表現するためにあったほうが便利かなーぐらいで、京都が舞台である必要が感じられないし……などと思いつつ。こじんまりとまとまったお話は読みやすかったですし、恋愛話は花柚さんも「ぼく」も、(特に花柚さんは年単位で……)いろいろあったものの、最後はそれぞれのお相手とうまくいきそうな感じで終わってるのにもほっとしました。
いろいろと考えてきちんと作られているお弁当が、お値段が高めでもちょっと食べてみたいなーと思えたのも○。
1冊で話がまとまってるので続編はなくてもいいけど、失踪したお兄ちゃんのお話とかスピンオフで読んでみたい気がします。
作品名 : ちどり亭にようこそ~京都の小さなお弁当屋さん~
著者名 : 十三湊
出版社 : メディアワークス文庫(KADOKAWA)
ISBN : 978-4-04-892274-6
発行日 : 2016/07/23