本屋でたまたま見かけてタイトルに思いっきり吹いて、そのままつい購入してしまった一冊。「つい」で買ってしまうあたりがいろいろと間違ってるような気がしなくもないけれど、まぁ気にしない。
内容は、ある日突然、江戸の街に溢れだした屍僕(ゾンビ)謎を探るべく、側用人・柳沢吉保に命じられた俳人・松尾芭蕉が、屍僕と化した従姉に襲われながら辛うじて難を逃れた少年・曾良とともに、江戸をあとに奥州へと旅立っていく――という感じ。
なんというか、うん、タイトル見た時点で「なにこれおかしい」と思いましたが、読了した感想も「なにこれおかしい」の一言に尽きますね。
基本的には、屍僕をばったばったと薙ぎ倒しながらの旅路で、お約束の通りその過程でいろいろと謎が明らかになっていったりするんですが、まぁそれはわりとどうでもいいような気がしなくもなく(←待て) ……いや、お話的に面白くないというわけではないんですが、それよりも個性的にすぎる登場人物や妙な勢いに吞まれてしまって、それが二の次になってしまったというだけなんですが。どうでもいいけど、ゾンビに某法が適用されたという一文には大爆笑したなぁ。どんな冗談だよそれ!とツッコミいれたのは私だけではないと思いたい。
登場人物では、とりあえず、ゾンビに襲われてようがなにしようが俳句を詠む&ほとんど無双状態じゃないか?という芭蕉先生がシュールだった。あと、男の娘な曾良とか、登場人物が揃いも揃ってどこかおかしかった。
なお、この一冊で完結ではなく、いろんな意味でこれからどう話をまとめるのか気になるところで以下続く、となっています。ここで終わりだとどうにもおさまりが悪すぎるんで、続編も出ると良いなーと素直に思います。
ミステリ向きの作家さんですから・・・。
森晶麿さん、アガサ・クリスティー賞受賞されましたし、
おくのほそみちがこんなに化けるなんて、これ自体がミステリー。
続編も期待しちゃいますよね。
http://www.birthday-energy.co.jp
に森晶麿さんの作家として評価が掲載されてますね。
今年は目立つ時期の間にあるので、賞とか引き寄せたのかも。