「Mistborn trilogy」の第三部にあたる『Mistborn: The Hero of Ages』、今月から隔月で翻訳開始。
物語の開幕は、「ミストスピリット」終了後1年経った頃。「即位の泉」にて解きはなたれた〈破壊〉神を再度封じ、そして世界をあるべき姿に戻すべく、ヴィンたちが奔走しているところから始まります。
感想。もう文句なく面白かったです。今回は、今までの積み重ねがあるからこそ、最初からアクセル踏み込んでるというか。これまでの話で播かれていた諸々の事象の発展やどんでん返し、そして次第に謎が明かされていく過程に、「なるほど、そうくるのか!」とわくわくしました。
登場人物に関しては、ヴィンもさることながら、エレンドも最初のころを思えばすごく逞しくなったなぁ……としみじみ。テン=スーンはこの調子だと次巻で合流かな。つーか、獣人の「ヒューマン」もあれなりに好意的?な感じだし、何気にヴィンって人間外にモテてるな……とかどうでもいいことを思ったり。まぁ、この3名に関してはそれなりにハラハラしつつもわりと安心してみていられるのですが、一方でどうにも危ういのがセイズドとスプーク。セイズドは第二部までの安定感はどこへ行った!?と言いたくなるほどで……何とか、残り2冊で乗り越えてくれるんだろうか。あと、スプークは……なんかもう、とりあえずやばそうとしか言いようがない……あとがきによれば成長フラグのはずなんですが、むしろ死ぼ……げふんげふん。えぇと、うん、きっと彼もこれから頑張ってくれる、はず。そうだといいなぁ……(何故か弱気)
泣いても笑っても残り二冊。かつてないほど強大な敵と絶望的に厳しい状況を前に、ヴィンたちはどう立ち向かうのか。そして、世界を救い、生き延びることができるのか――11月予定の2巻がとても楽しみです。