「銀砂糖師」を目指す少女アンと彼女と一緒に旅をする妖精2人を中心に繰り広げられる物語、第2巻。
今回は、「望み通りの砂糖菓子を作った者に破格の報酬を出す」という話を聞いて訪れた町で、依頼者であるアルバーン公爵の望む作品を作ろうと四苦八苦したり、アンとシャルがお互いについて悩んでみたり、な展開。
1巻同様、優しくてかわいい話だなーと思いました。正直、いやそれ甘すぎだろうとか細々気になる部分も多いのですが、まぁあまり後味悪くなることはなさそうで安心して読めるし、こういう雰囲気の作品もたまにはいいか、とぼんやり思ったり思わなかったり。登場人物も、頑張り屋の主人公アンや捻くれ者のシャル、お調子者のミスリルの三人組みを筆頭に、誰も彼もが根っこのところで「良い人」が揃ってるしなー。……それだけに、いろいろダメダメなジョナス君は悪役を張るにしてももっとがんばりましょうね、という気分にならなくもない。
あと今回はらぶ増量。アンの自覚が思っていたより早かった……!とちょっと吃驚した。シャルのほうもまだそこまで自覚が至ってないものの意識してるのは確実なので、この二人の関係がどうなるのかも今後の注目かな。
次の巻では、今回ラストで顔を出した青年が絡んでくるのかなー。まぁとにかく楽しみです。
作品名 : 銀砂糖師と青の公爵 シュガーアップル・フェアリーテイル
著者名 : 三川みり
出版社 : 角川ビーンズ文庫(角川書店)
ISBN : 978-4-04-455016-5
発行日 : 2010/7/31