池袋を舞台に、それぞれ何かがキレた連中が繰り広げる群像劇8巻。今回は、じわじわと次の大舞台へ向けて準備を整えてみた巻、みたいな印象。
わりと誰が何やら!状態になってきていた登場人物の錯綜具合が、今回の話である程度まとまったような気がするのが、少し安心しました。いや、このままどこまでも広がっていく一方なのかも、と思ってたから……。とりあえず、高校生3人組は一回腹を割って話し合いなさい、と思っていたけど、今は帝人が変な方向に進んじゃってるからそれも難しい(というか話が通じなさそう)かなー。正臣と杏里のどっちか(もしくは両方)がぐーで殴るなり何なりして、ちょっと冷静に考えられる&話ができる精神状態にまで引き戻すことができればいいのだけれど。もう一つ、今回の話の主軸だったルリのストーカー関連は、新羅がえらいことになってしまったのが地味に衝撃でした。いやなんとなく、この人はなんだかんだでそういう目には合わないポジションだと思ってたんだ。この件がセルティにこの先どんな影響を与えることになるのか気になります。この二人までおかしな方向に進まないことを祈ってますが、はてさて。
その他、登場人物絡みでは、アニメ効果かワゴン組の地味ポジション・渡草さんのキャラが急に濃くなったなぁ、と。アニメで初めて見た時は、「ああ、この人はそっち系のオタクだったのか……」となんとも生温かい気分になったものです。あとはトムさん相変わらず良いポジションだなぁとか、シズちゃんが無駄にかわいいな!とか、九十九屋さんは実体がある人なのかない人なのかどっちなんだろう、とかそんなことをつらつらと思った。それにしても、ラストの臨也には憐みの目を向けざるを得ない……。
臨也も池袋に戻ってきて、次巻はどんな展開になるのか。とりあえず楽しみに待ってます。