5年にわたって続いた「銃姫」シリーズ、いよいよ完結。……あ、今気がついたけど9巻の感想書いてない……まぁ、今更だしいいか(適当)
読後の感想としては、予想以上に綺麗にまとまったなぁ、という一言に尽きるかと。正直、巻を重ねるにつれて「ちゃんと収拾つくんだろうかこれ」と思いながら読んでいた記憶があるのですが、最終的には「なるほど、こうしてパルメニアシリーズに続いていくのか」と納得もできましたし。
登場人物絡みでは、シリーズ開幕当初は子供だったセドリックやアンがいつのまにかしっかり大人になったなぁ、としみじみ。その他、暁帝国の皇帝陛下が格好良かったなーとか、プルート!とか、お父さんっ!とか、印象が強かったのはそのあたりかな。
ただ、全体としてみると「なんだかバランスが悪い」という印象が最後まで拭いきれず。今巻でも、「え、今になってそんなこと言われても」とか「そんな一気に全部詰め込まんでも!」となる場面も結構あって。数々の伏線が放置されずにすんだのはいいことだと思うんですが……なんというか、もうちょっと既刊で分散できたんじゃないかと思ったりした。
まぁ何はともあれ、セドリックとアンブローシア、そしてエルウィングがそれぞれの宿命とともに辿った長い旅もようやく終わり。失われたものは数多あれど、悲劇を生き残った人々はまた新しい歴史を刻んでいくんだなー、と思うと実に感慨深い終幕でした。
……ところで、エルウィングの「アレ」にあのルビがふられていたということは……え、ゼフリートってまさか……?