2009年上半期ライトノベルサイト杯。

平和さん主催の『2009年上半期ライトノベルサイト杯』(外部投票ページ)。今回も参加しまーす。
ところで、今回から新規・既存作品が合計で10作となったので比率どうするかなーと思いましたが、適当に選んだらちょうど5:5になったという。

・新規部門
『世界画廊の住人』[栗原ちひろ/幻狼FANTASIA NOVELS]【09上期ラノベ投票/新規/9784344816329】
『扇舞う 1』[駒崎優/幻狼FANTASIA NOVELS]【09上期ラノベ投票/新規/9784344816893】
『鳥は星形の庭におりる』[西東行/講談社X文庫ホワイトハート]【09上期ラノベ投票/新規/9784062865876】
『芙蓉千里』[須賀しのぶ/角川書店]【09上期ラノベ投票/新規/9784048739658】
『ヤンキー巫女逢桜伝』[夕鷺かのう/B’s-Log文庫]【09上期ラノベ投票/新規/9784757749436】

『世界画廊の住人』は、「絵画」が重要な役割を占める入れ子構造のファンタジー。癖のある登場人物や終盤の展開がとても好きです。
「扇舞う」は幼くして家を継いだ少年が、周囲の助けを借りて失った領地を取り戻していくという筋立ての、架空戦国譚。戦いの行く末が気になるのは勿論、登場人物たちがどのような考えでその行動をとるのかが、無理なく納得できるのがいいなぁと。
『鳥は星形の庭におりる』は、聡明さゆえ家族の中で孤立しがちな貴族の少女と謎の吟遊詩人が、霊鳥が降りてくるという伝承が残っている塔を巡る陰謀に巻きこまれ……という話。話としては地味目ですが、世界設定や作中の雰囲気が好みでした。
『芙蓉千里』は明治時代、哈爾濱の女郎屋「酔芙蓉」を舞台にした、少女・フミの波乱万丈記。フミだけでなく、彼女の親友タエ、そして先輩女郎たちの生き様も見事で印象深かったです。携帯サイトで連載中の外伝も書籍化熱烈希望中。
『ヤンキー巫女逢桜伝』は、元ヤンで現巫女の梓とクラスメイトで神様代理の少年・ヨシノ君の相棒関係が良かった。主役コンビや脇役たちがテンポ良く盛り上げすすめていく物語は、シリアスとコメディのバランスも良い感じにとれて、最後まで楽しんで読めました。

・既存部門
『BLACK BLOOD BROTHERS 11 -ブラック・ブラッド・ブラザーズ 賢者転生-』[あざの耕平/富士見ファンタジア文庫]【09上期ラノベ投票/既存/9784829134030】
『パラケルススの娘 8 クリスマス・キャロル』[五代ゆう/MF文庫J]【09上期ラノベ投票/既存/9784840127905】
『カラクリ荘の異人たち3 帰り花と忘れ音の時』[霜島ケイ/GA文庫]【09上期ラノベ投票/既存/9784797354126】
『マギの魔法使い 魔法使いは決断中!』[瑞山いつき/角川ビーンズ文庫]【09上期ラノベ投票/既存/9784044497163】
『耽美なわしら 2』[森奈津子/ハヤカワ文庫JA]【09上期ラノベ投票/既存/9784150309503】

いよいよ完結となった「BBB」はとにかくすごかったの一言。
「パラケルススの娘」は長年に亘る因縁の終わりの始まりという感じ。過去話の「祈り」の正体が暴かれるところが印象に残りました。
「カラクリ荘の異人たち」は、義母の鈴子さんから届いた手作りクッキーを巡る数々の出来事や、その他何気ない行動や会話の端々から、1巻当初と比べて確実に前に進んでいる太一の姿がみてとれるのが、つくづく良いなぁと思いました。
こちらも完結の「マギの魔法使い」は、シリーズ当初の冷淡な態度はどこへやら状態のウォレスや最後まで諦めないエメラルドにニヤニヤしたり。巻末の後日談もイラストと併せて破壊力抜群でした。
「耽美なわしら」はセクシュアル・マイノリティ5人の繰り広げるハイテンション・コメディ。性向のみならず性格もそれぞれに個性的な面々の、どこにでもあるような(?)友情と日常が楽しくて仕方がなかったです。

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