っていうか、最後のまとめじゃないじゃん!
(そのほか考えたまとめ ‐ 「私的ファイル deltazulu 記録再開」2008.12.19)
deltazuluさんの記事でこんな一文を拝見したので、なんとなく釣り針を垂らしてみる。
どの程度で「古き良きライトノベル」というのかよく分からなかったので、とりあえず3年程度は経過していることは必須条件。
ちなみに、以前にオススメしたような記憶がある本や電撃や富士見の有名シリーズは基本的に省いてます。それから絶版が多いですが、気にしない方向で(←おい)
「運命のタロット」&「真・運命のタロット」[皆川ゆか/講談社X文庫ティーンズハート]
さっそく前提条件踏み外してますが(笑)、信者としてはこのシリーズは外すわけにはいきませぬ。
運命決定論の世界で繰り広げられる、過酷な戦いと恋の物語。第3部、読みたいなぁ……(遠い目)
『コンビネーション』[谷山由紀/ソノラマ文庫]
ある野球選手と、彼にそれぞれの形で関わることになる人々の間で繰り広げられた出来事の一幕を切り取った連作短編。
名作。この一言につきます。
『セレーネ・セイレーン』[とみなが貴和/講談社X文庫ホワイトハート]
3人の科学者たちそれぞれの思惑により、月面基地で生み出された人間型ロボット。その心の成長と愛と、そして喪失の物語。
中盤の展開でひっくりかえり、ラストはあまりの哀しさ切なさやるせなさに涙した。続きが切実に読みたい作品の一つ。
『桜行道』[佐島ユウヤ/講談社X文庫ホワイトハート]
ひょんな縁から天狗の周平の故郷を目指すことになった青年・城戸藤也の旅路を描いた連作短編集。
一見淡々としているようで、実はしっとりしんみりとした味わいがある作品。ぐっと切なくなる描写が不意打ちで来たりするのも良い。
『よろずお直し業』[草上仁/徳間デュアル文庫]
目には見えない命のねじを巻き、あらゆるものを直すという奇妙な能力を得た青年のもとに持ち込まれる、様々な依頼を綴った連作短編集。
僅かな間だけ呼び起こされた「もの」が生み出す数々の物語は、派手さはないけれど静かな感動を与えてくれます。
「幻妖草子 西遊記」(全2巻)[七尾あきら/角川スニーカー文庫]
コーエーから発売されたSRPGのノベライズ。三蔵が女の子だったりするのは日本人的にはお約束ですね(笑顔)
ゲームでは説明不足だったりお約束として流していた部分が丁寧に補強してあって、なかなか好印象。おそらくゲーム未プレイでも楽しめると思う。
「暗殺者」シリーズ(全2巻)[荻野目悠樹/集英社スーパーファンタジー文庫]
近年はSF系作品を多数発表されてる作家さんですが、私は初期のダークなファンタジーのほうが好きだった。
中でも容赦がないのがこの作品で……登場人物たちがハッピーエンドフラグを次々にへし折っていく過程が、いっそ清々しいほどでした。
そして結末のやるせなさは、もうどうしようもない。
「邪眼」シリーズ(全5巻)[藤原京/集英社スーパーファンタジー文庫]
スーパーダッシュ文庫で出た『陰陽師は式神を使わない』はアレでしたが、スーパーファンタジーの頃の作品は面白かったんだよ!と全力で主張したい作者さん。
この「邪眼」シリーズは、悪魔を相棒とする人間が引き起こす不可思議な事件の記録を、同じく相棒持ちの青年の視点で描いた作品群、というところでしょうか。
シリーズの中で特に高評価と思われるのはミステリタッチの『兇刃』と『骨喰島』ですが、個人的には『呪願』のどこまでもシビアで底意地の悪い結末が大好き。
『風よ。龍に届いているか』[ベニー松山/創土社]
「迷宮街」が好みという人で、もしこれを未読というなら今すぐ読むべきな傑作ウィザードリィ小説。
世界の滅亡を目前に、それぞれの想いに命をかけて迷宮と謎の敵に挑む冒険者たちの戦いが燃える。
とりあえず、ぱっと思いついたのはこのぐらいかなー。deltazuluさんが想定されているほど古くなかったかもしれませんが、まぁそれはそれで。(適当)