一癖も二癖もある吸血鬼と人間たちが繰り広げる饗宴、久しぶりの第4弾。今回は話の主舞台がグローワース島から本土に移動することも手伝って、作品世界が大きく広がった感がありますね。
正直、ここしばらく成田氏の作品はちょっとパワーダウン気味というか、祭りの準備段階が長すぎで結果的に一冊一冊の盛り上がりが中途半端になってるような印象があったのですが、今回はラブありシリアスあり、何気に結構酷い内容なんだけどでもあまり重くはなりすぎないという絶妙な塩梅で、単純に面白かったーと思いました。悪ノリしまくりなネタ部分も笑えたし。
キャラクター関連では、とりあえず大量に登場&巻末のキャラクター紹介で扱われた組織の面々はそろってキャラが濃すぎると思います(笑) ……某幹部の脳内音声が某ソフ○バンクCMのお父さんの声で固定されたのはきっと私だけじゃないと信じたい。あと、インフレ防止用の「無」の設定は、インフレ防止になってないんじゃないですかそれ、と全力でツッコミいれたくなりました。えーとそれから、今回メイン級の扱いだったミヒャエルとフェレットは、これまでとあまり変わっていないようででも微妙に確実に進展している様子にニヤニヤ。ルーディーは……えぇと、まぁそのうちきっといいことも多分あるさ、と慰めの言葉をかけてあげたくなったり。
さて、5巻は島に残った面々が遭遇した事件の話になるようで。あとがきによれば市長が主役級とのことなので、いったいどんな話になるのか今から楽しみです。
“『ヴぁんぷ!IV』[成田良悟/電撃文庫]” への1件の返信