発売予定に名前が出てから1年余り、ようやく発売された古橋さんの作品。凍土を歩む巨人とその背で街を造り生活を営む人々の歩みの果てを描いた、どこか寓話めいたファンタジー。
同作者のケイオスヘキサ3部作に惚れこんでいる身としては、正直あまりの真っ直ぐさに物足りなくもありました。しかし、作者に対する先入観を取り払えば普通に面白かったかなーという感じ。もうちょっと分量があっても良かった気がするけれど(特に終盤は展開速すぎると思う)、きっちり終わってるからこれはこれでいいのかも、と思ったり思わなかったり。
あと、ラストシーンの構図が『ブライトライツ・ホーリーランド』と似通っていながらも、作品の方向性が全く違うため受ける印象は全く違うのがなんとなく面白かったです。
作品名 : 冬の巨人
【 amazon , BOOKWALKER 】
著者名 : 古橋秀之
出版社 : 徳間デュアル文庫(徳間書店)→ 富士見L文庫(KADOKAWA)
ISBN : 978-4-19-905157-9
発行日 : 2007/4/10 → 2014/7/10