『陸小鳳』の続刊はまだかと禁断症状に苦しめられはじめた今日この頃(本当、お願いしますよ早稲田出版様) 武侠風の中華ファンタジーということで、とりあえず少しでも武侠分を補充しようと購入。で、実際読んでみたら普通に武侠モノでした。
たしかにファンタジーな設定も一部あるものの、話そのものは勧善懲悪系の王道武侠モノで、それらしい雰囲気も演出されていたのは好印象。ただ、後半の展開が個人的にちょっと微妙というか、それはないだろうと呟きたくなるような展開のオンパレードで醒めてしまったというか。ラストもとても爽快とは言いがたいし……。まぁ私の場合、こういうタイプの武侠モノは比較対象が問答無用で古龍になるので、必要以上にマイナス評価している面もありますが。
前半は普通に楽しめただけに、いろいろと惜しいなぁ、というのが最終的な感想。
……ところで、徳間の人は武侠を売りたいならそれこそあと二人残ってる武侠御三家(古龍と梁羽生)やその他新鋭武侠作家の翻訳に手をつけるのが良いのではないかと思うのですが(←単に自分が読みたいだけ)
作品名 : 紫鳳伝 王殺しの刀
【 amazon 】
著者名 : 藤野恵美
出版社 : トクマ・ノベルズEdge(徳間書店)
ISBN : 978-4-19-850732-9
発行日 : 2007/1