第二次大戦期のインドを舞台にした、世界名作劇場風歴史物語第2巻。
あらすじ読んで、バローダ藩王国の王女が登場するなら、アンベードカル博士も名前ぐらい出るんじゃないかと期待したのに(さめざめ)
……埒もない歴史オタクの嘆きはとりあえず横に置いておくとして、今回の感想。内容を要約してしまえば、バローダ藩王国の王女・パティが突然転校してきたことをきっかけにはじまる騒動、ということになるでしょうか。1巻は、特に後半から国の思惑が絡んだ陰謀劇といった色合いが強くなっていましたが、今回はそちらはギリギリまで伏せられていた感じ。それなりに苦労しつつも楽しそうに綴られる、シャーロットと友人たちの寄宿舎生活の描写がなんとも微笑ましかった。1巻では、単なるプライドの高いイヤな子だったヴェロニカの別の面も見れましたしねー。
しかし、そんな楽しい時間もやがては終わる。パティが、幼い日々と短い休日に別れを告げる一連の場面が、なんとも切なく印象に残りました。
最後には、隠されていた真実の一部に触れた代わりに、カーリーと苦い別れをしてしまったシャーロット。彼女たちがこの先どうなっていくのか。続き、読めるといいですねぇ(なんとなく遠い目)
作品名 : カーリー 二十一発の祝砲とプリンセスの休日
【 amazon , BOOKWALKER 】
著者名 : 高殿円
出版社 : ファミ通文庫(エンターブレイン)→ 講談社文庫(講談社)
ISBN : 978-4-7577-2911-7 → 978-4-06-277493-2
発行日 : 2006/9/30 → 2013/3/15