『沙漠の国の物語 ~楽園の種子~』[倉吹ともえ/小学館ルルル文庫]

水をもたらす奇跡の樹・シムシム。人の心に敏感に反応し、善き心の元でしか成長しないという性質を持つこの樹の種子を、その条件に叶う町に届ける使者に、14歳の少女ラビサが選ばれた。しかし旅立の直前、町が盗賊団に襲撃されラビサにも危険が迫る。危ういところをジゼットと名乗る少年に助けられ、そのまま彼と共に旅立つことになったラビサは、果たして無事役目を果たすことが出来るのか。

 創刊に合わせて募集されていた小学館ライトノベル大賞ルルル部門、大賞受賞作。

 感想。非常に優等生的な作品でした。しかし、優等生すぎて多少物足りないというか、悪くはないんだけどあまり印象に残らないというか……。ラビサの故郷で聖地とされているカヴルの裏に隠された業や盗賊団の事情など、設定は面白いと思うんだけど大方の展開は予想の範囲内で収まっちゃうし。気持ちあっさり風味なのもベタなのも悪くないけど、個人的にはせめて演出にもう一工夫ぐらいあったらよかったのになーと思ったり。

 まぁなんだかんだ言いつつ物語自体はそこそこ楽しめたので、次回作にも適当に期待してます。

作品名 : 沙漠の国の物語 ~楽園の種子~
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著者名 : 倉吹ともえ
出版社 : 小学館ルルル文庫(小学館)
ISBN  : 978-4-09-452011-8
発行日 : 2007/05

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